ビリヤード・ロサ主催『カルチャーセミナー』
ビリヤード・カルチャーセミナー2度目の登場、福田豊氏
「スクリューバック」この単語は聞いたことがあるという人も少なからずいるだろう。「スタンショット」は最初の言葉よりも認知度は低いか。「フェザー」「ポーズ」、このあたりは何を指しているのかサッパリという人も......。
これらは全てスヌーカー用語だ。わかる人は多少なりとも同競技のプレー経験、興味のある人だろう。独特に聞こえる言い回しがカッコ良く感じられるという人もいるのではないか。なお、単語の意味は最後に。
上記は4月12日(土)、東京・池袋の『ビリヤード・ロサ』にて、2回目のスヌーカーを題材としたビリヤード・カルチャーセミナー(通算5回目)『日本人唯一の公認コーチが教える 英国式スヌーカーセミナー』で登場した言葉。ゲスト講師は『World Snooker』A級コーチングライセンス保持者である福田豊氏だ(World Snookerとは、『World Snooker Championship』や『UK Championship』など、プロ達のメインツアーを組織する団体)。
本場イギリスにちなんで、ギネスビールとフィッシュ&チップスが振る舞われた
同店で行われた1回目のスヌーカーのカルチャーセミナーでは、文化やプレイヤーの紹介など競技から少し距離を置いた内容をメインとしたが、今回はプレー用語の解説から始まり、レストの組み方、スタンス・フォームの違い、確立されたスヌーカーのショットまでのルーティン・ワークといった技術分野を扱った入門要素が濃いものとなった。
福田氏が培ってきた経験とWorld Snookerが推奨するメソッドが聞けるとあって、スヌーカーに対する事前知識を持って参加した人達には特に興味深かったように思われる。
参加者はスヌーカー独特のルーティンを体験
参加者はスヌーカーキューを握って実際にスヌーカー独自のフォーム、スタンス、ショットルーティンを体験。ポケットビリヤードの経験者が多かったこともあり、それらの違いには多くの質問が飛ぶ。また、イベント終了後も含めると「住まいの近くでスヌーカーができる場所は?」という質問が最も多く聞かれていたようだった。
現状、全国的に見てもスヌーカーをプレーできるという場所は限られているものの、インターネットなどの環境が充実し、様々な情報や動画も閲覧可能な今日この頃では、潜在的にスヌーカーに興味を示すポケットビリヤードプレイヤーは増えている。そう感じ取ることができる一幕だった。
「ポーズ」中の福田氏。詳しくは下記の説明を
今後もビリヤード・カルチャーセミナーではビリヤード人口を増やすため、今回のような既存"ビリヤード"プレイヤーにキュースポーツの新たな側面を伝えるための内容が様々に届けられる。次回は5月24日(土)にキューケースメーカーを招くことが決まっているそうだ。詳細は「ビリヤード・ロサ」(ホームページ)のアナウンスを待ちたい。
・「スクリューバック」......ポケットビリヤードで言うドローショット
・「スタンショット」......ストップショット
・「フェザー」......ウォームアップストローク、素振りのこと
・「ポーズ」......キュー先を手球に最も近付けた状態とファイナルテイクバックで(キューを引き、腕を振り抜く直前に)一度動きを静止させること
なお、スヌーカーでは振り子の動きの流れのままショットすることはない。World Snookerでは手球にキュー先を近付けた時のポーズで手球、撞点を見て、それ以降は的球しか見ないようにと教えているとのこと。それ以降は「手球は存在しないものと思え」が基本のようだ。スヌーカーの場合、正しいフォームで構えられていればキューはレスト、顎、胸、グリップの4点で支えられて安定するので正確に撞けるということがその理由。