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過去のニュース(2014年)

2014.04.08 トーナメント

球聖位決定戦、2人の選手を支えた人々

第23期球聖戦位決定戦の会場の中では

4月6日(日)、埼玉県所沢市『ビリヤードクラブ5&9』にて球聖・喜島安広(埼玉)と挑戦者・大坪和史(広島)との間で第23期球聖戦・球聖位決定戦が開催され、およそ12時間に及ぶ激闘の末、大坪が新たな球聖位に就いたことは既報の通りである(記事はこちら)。お互いに取って非常に過酷なゲームで、ともに気力を尽くした名勝負となった。今日はこの日の会場の雰囲気をお伝えしよう。

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会場内は喜島の応援団でいっぱいだった

球聖戦の挑戦者決定戦および球聖位決定戦は毎年、昨年の球聖のホームグラウンドにて行われる。この日、会場は『埼玉ポケットビリヤード連盟(SPA)』のメンバーなど喜島の応援団でほとんどが埋め尽くされた。同じSPAのベストを着用する観客がずらりと並び、声援を送る。壁にはSPAのフラッグと横断幕が張られている。

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壁にはフラッグと横断幕

対する大坪は広島から単身で乗り込んで来たが、関東圏にいる幾人かの広島出身者などが駆け付けた。人数においては喜島の応援団には遠く及びはしないが、少ないながらも大きな拍手は会場の中でとても響いた。2人のプレイヤーの戦いの裏には互いの応援団の声援の後押しが存在していたのだった。

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奥に見えるのは大坪応援団

試合開始から第1セットをヒルヒル対決の末に制した大坪、さらに勢いに乗ってセット数を3-0とした。奇しくも持永隼史が挑んだ昨年の球聖位決定戦と同じく挑戦者側が3セットを先取。昨年はここから5セットを一気に取り返して勝利を収めた喜島、もちろん巻き返しを狙う。

第3セット終了後の休憩時間にSPAのメンバーに囲まれ円陣を組んだ。気合いを入れ直した喜島、時間とともに人数も増えて力を増していく応援の声がその背中を押す。第4セットはついに喜島が取った。これに喜島応援団は大盛り上がり。

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SPAメンバーに囲まれた喜島

相手の人数には負けまいと大坪応援団も声をかけ続け、大坪の一撞には拍手を欠かさない。その後のセット、大坪が取ってリーチをかける。これにも喜島陣営は声援の大きさを衰えさせない。なんとか応援の声で波に乗せようとする。喜島はそれに応え、2セットを連取。遂にはセットカウント4-4で最終の第9セットを迎えた。

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祈る様に見つめるギャラリーも

この時すでに試合開始から10時間以上経過していたが、喜島陣営の熱気は最高潮に達し、大坪陣営も懸命の声援を送る。最終セットはどちらも必死の応援を見せる。これだけ長い試合になると精神面の重要性が大きくなってくるだろう。その部分を支えるのがこの応援となっていた。

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大坪の後ろで試合を見つめる

最後の最後、最終セットのヒルヒルの場面、喜島応援団はみな食い入るよう台上を見つめる。会場は静まり返り、その中で球聖戦最後を大坪がマスワリで締め括った。大坪応援団は全力の拍手でその静寂を破り、喜び合った。

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これ以上の人々が喜島の応援に駆け付けた

セットの合間にはたくさんの仲間に囲まれる喜島、大坪応援団も合間には必ず声をかけにいった。個人競技で1人きりの勝負であるビリヤード。この日、どちらも選手を1人にさせないように声援を送っていた両応援団の姿はまるでひとつのチームだった。この観戦者達の姿も、プレーと同様に球聖戦を熱いものにする要因の1つだ。来年は大坪のホーム、広島で球聖位決定戦は開催される。果たして、来年はどんなドラマを選手達や応援団は生み出すのだろうか。