兵庫県の『クエッション』で開催されていた『第62回全日本オープンローテーション選手権大会(全日ローテ)』が先ほど終了し、アマチュア時代から名人位に就くなど京都ローテーションクラブで抜きん出た活躍をしていた田中雅明が、巧みな技を披露して大会初制覇を飾った。
例年通り各地区代表64名の選手が姫路に集結し、300点先取のローテーションで競い合う。今日の田中は予選を無傷のまま通過を果たして、決勝シングル(ベスト)32へ進むと、斎藤健悟、栗林達、川端聡を倒してセミファイナルへ階段を駆け上がる。
との技巧派対決に。本調子に仕上がりつつあるように見受けられた羅が、第4ラックで上がり際の11番をポケットするもスクラッチ。この時点で羅270点、田中145点。ここから取り切った田中が、次ラックへとランをつないで、そのままゲームボール(13番)まで到達して逆転勝利を収めた。
というベテラン若手入り混じる東日本の実力派たちを撃破してファイナルへ登場。決勝ではセーフティから得たチャンスを生かして1ラック目を120-0とした田中が、序盤のリードを保ったままゲームは終盤へと入り、杉原の追撃がゲームを返すには至らず、W-115のスコアで逃げ切りタイトルコレクションをまた1つ増やした。
大会ベスト4・左から3位タイ・羅、優勝・田中、準優勝・杉原、3位タイ・嶋野
なお32名の参加者を迎えて同時開催されたB級の部は、関西対決となったファイナルで阪本奉文(大阪)を破った京都の杉浦雄一が優勝を決めた。なお東海地区代表の畠秀晴と関東代表の山田美観代が3位入賞を果たした。優勝した杉浦にコメントを求めると「頑張りました。ありがとうございました」と短く清々しくまとめた。上位入賞者たちは今後、A級でも活躍に期待が寄せられる。
B級の部ベスト4・左から3位タイ・山田、優勝・杉浦、準優勝・阪本、3位タイ・畠
こうしてオープンクラス、B級ともに揃って京都勢が制した今回。昨日に記した関西圏からローテ王者が出なくなって久しい、という状況に発奮した訳ではないだろうが、今年の全日ローテは関西勢が制圧、という結果となった。オープンクラスは決勝戦ほか好カードの映像を多数押さえているので、こちらもご期待いただきたい。