昭和26年に始まったローテの祭典
兵庫県姫路市『クエッション』。15日(土)のグランプリの様子
明日3月16日(日)に、『全日本オープンローテーション選手権大会』が、兵庫県姫路市の『クエッション』で開催される。この大会は昭和26年に始まり、今年で64目を迎える伝統の一戦だ。元々はローテーションが主流であった日本のポケットビリヤードを脈々と受け継ぐ、現在ではJPBAのポイント対象試合では唯一の大会となっている。
現在でもアマチュアの大会ではローテーション種目の試合があることから馴染みもあり、特にアマチュア連盟員であれば慣れたもの。中でも関西圏はポケットの先進地域であった影響もあって、ローテーションといえば関西、という風潮がつい最近まであった。
前年度覇者・大井直幸
だが、ローテーションでアマチュア日本一を決める『名人戦』の名人位に関西圏の選手が離れて久しく、またこの大会でも関西圏(および西日本)出身の選手が優勝から遠ざかっている傾向にある。昨年は大井直幸が松田渉を下して3年ぶり2度目の大会制覇を果たしたが、今は大阪在住だが東京生まれの大井にとっては撞く機会はほとんどなかった種目だ。
東西別(プロ入り前後までに拠点としていた地域)でさかのぼってみると、昨年までの過去10年で東西いずれも5勝。それ以前になると8割以上の確率で西日本出身の選手が優勝していることがわかる。これはアマチュアの勢力図と同様、ポケットの西高東低が過去のものとなっていることを示していると言えるだろう。
15個のボールを用いて行うローテーションは、独特の駆け引きや、たった1つのミスが致命傷になることも多い緊張感のあるゲーム。明日はどのようなドラマが生まれるのか? そして、東日本と西日本がどのような勢力図を描くのか。興味深く追うこととしたい。
GPW-2、激戦を制したのは川端聡
なお、15日(土)に同じく「クエッション」で開催された西日本GP第2戦は、決勝で竹中寛を下した川端聡が優勝を果たした。GPW-2および全日本ローテーションの画像は http://www.facebook.com/billiardcues にアップしていきます。(登録しなくても閲覧していただけます)
Akira TAKATA