9ボールクラシック・地上最強B級戦
2月16日東京『渋谷CUE』にてBクラスのための大きなトーナメントの一つ、『9ボールクラシック・地上最強B級戦』が行われた。
朝10時には総勢200人余りの出場者が集合し、一斉ブレイクで試合が開始された。プロやトップアマの試合ではない。ごくごく一般のアマチュアBクラス、Cクラスの男女のプレイヤーがこの大会のためにこんなにもたくさん渋谷にやって来たのである。筆者も今回、そのB級選手のひとりとして出場してきた。
テーブルのいたる所で熱戦が演じられた
全てのプレイヤーが一撞き一撞きに普段の実力を発揮しようとし、ギャラリーはそれに拍手で声援を送る。もちろん、プロ達のような華麗なビリヤードが繰り広げられる訳ではない。ましてや大変な緊張感の中でのプレーになる。普段通りの実力を出せるB級プレイヤーがどれほどいるだろうか。しかしその張り詰めた雰囲気は何気ない毎日の中には決してないものだった。
見事優勝した佐竹選手(遊ing)
この日のために練習を積んできた選手達はプロやトップアマ達の魅せる洗練された技とはまた違った魅力のある、熱い試合を魅せてくれた。そんな試合の中で富田裕也選手(オアシス24)とファイナルで争った佐竹寛章選手(遊ing)が優勝を決めた。
準優勝の冨田選手(左/オアシス24)と優勝の佐竹選手(右)
選手達の多くは、普段は仕事をしていたり、学校があったりする中で趣味としてビリヤードを楽しんでいるのであろう。きっと週末や仕事終わりなどに近くのビリヤード場で友人や店の常連仲間と一緒に撞いたり、1人で練習を積んだり、気晴らしとして楽しんでいる。しかしながらどんな趣味であってもやはり目標があるとその楽しみも一層増す。この"地B"は多くのアマチュアプレイヤーにとってのそんな目標の一つとなっている。
中高年のプレイヤーもいれば高校生ほどの若い選手もいるし、女性も会場内のあちらこちらに見える。皆がこの大会に熱くなっているのだ。恐らく、今のアマチュアビリヤードプレイヤーの中で一番多いであろうBクラスのプレイヤー達が試合で真剣な表情を見せ、誰もが充実した時間を過ごしているようであった。
女性プレイヤーの姿も見えた
これほどまでの緊張感はなかなか味わう事はできない。筆者の結果としては早々に敗退し練習不足を痛感することになったが、いずれまたあの空気を吸ってみたいと思った。
次回の『9ボールクラシック』の試合は、10ボールの試合でトップアマも多く参加する『9ボールクラシック・チャンピオンシップ』が4月13日(日)、「地上最強B級戦」は6月1日(日)に開催される。会場はいずれも今回と同様、「渋谷CUE」にて行われる。
M.Kitamura 写真提供/9ball-classic.com