TOKYO OPEN 3-CUSHION TOURNAMENT 第20回記念大会 ~オープン戦への挑戦~
ランキング対象の公式戦初戦を制したのは梅田竜二
関東地方では記録的な大雪となった8日。『東日本神奈川10ボール』が交通機関の遅延を考慮して中止になるなど今大会への影響も懸念されたが、新大久保という好立地が幸いして、大会2日目は無事定刻でスタートした。第1回転からランキング上位のシード選手が続々登場だ。
前日13点上がりと好調をアピールした掘家聰臣は、この日も梅田竜二を相手に3イニング目に9点ランを出して序盤11-3のジャンプスタートに成功。しかし、「行けると思った途端に硬くなってしまった」という言葉の通り、じりじり追い上げる梅田の逆転を許し、ベスト16入りはならなかった。前日2つの接戦を制した米山聡は、この日果敢に昨年のMVP船木耕司に食らいつき、30-20と波乱を起こしてみせた。
米山聡はベスト16戦で船木耕司を撃破しての3位タイ
ベスト16戦ではこの日2試合目となる
森陽一郎が大爆発。8イニング目15-6からランを重ねてワンモア! 対戦相手の田中喜代志が「絶対当てられると思った」という配置。森曰く、「さすがにちょっと力が入ってしまった」そう。惜しくも当たりを逃すも10イニングで上がってみせた。
デビュー戦でベスト8に食い込んだ森雄介
ベスト8に進んだのは、森陽一郎、
萩原孝昌、
小林英明、梅田竜二、
界敦康、
田名部徳之、森雄介、米山聡。萩原はここで森に敗れ、連覇ならず。準決勝は森陽一郎 vs 梅田竜二、界敦康 vs 米山聡の対戦となった。
森陽一郎は息子でもある雄介の一つ上、3位タイでフィニッシュ
森 vs 梅田の準決勝、序盤で森が素晴らしいプレーを連発してスタートダッシュ。しかし中盤で当たりが止まると、梅田がチャンスとばかりにキューを伸ばしてくる。そして第15イニングで8点を叩き出して追い付き、試合は7先に。第18イニング、26-29と梅田が先にワンモアをかける。森も土俵際で踏ん張ってツーモアとしたものの上がり切れず。
ファイナルは梅田竜二vs界敦康の対戦となった
もう一つの準決勝、界 vs 米山は界が試合の主導権を握って逃げ切り、決勝は梅田竜二 vs 界敦康の対戦に。これは昨年6月、界が公式戦初優勝を飾った『全関東スリークッション選手権』と同じカードだ。奇しくも界は同大会準決勝でやはり米山に勝っている。さらにこれで界は2年連続の決勝進出となり、勝てば大会初優勝だ。
公式戦2勝目を狙った界、今回は惜しくも準優勝
これは試合後に聞いた話だが、前日の大雪で梅田は転倒、背中を強打していたのだという。その影響もあってか、この日の梅田はここまで先行される展開が多く、3試合の失点も23,25,28と接戦続きだった。この試合も序盤から両者行ききれない展開が続いたが、第12イニング、10-7から梅田がこの日初めての二桁、10点ランを出して界を突き放す。
梅田は14年シーズンを最高の形でスタートさせた
30点ゲームだけに界にも一発長打が出れば展開も変わったのだが、決勝の緊張感の中、思うようにランが続かず、梅田の背中が近付かない。結局梅田が20イニングでフィニッシュし、2年ぶりの優勝を飾った。梅田は1月の短距離フェスティバル(非公式戦)にも勝っているから、2014年のキャロム戦線もやはりこの男を中心に動くことは間違いないだろう。次回JPBF公式戦は3月のヤマニカップになる。
大会ベスト8。前列左から3位タイ・米山、準優勝・界、優勝・梅田、3位タイ・森陽一郎。後列は5位タイ。左から田名部、森雄介、小林、萩原
On the hill!