WEB CUE'Sトップ > 過去のニュース(2013年) > 愛媛の光田貞則が追悼大会を制す

過去のニュース(2013年)

2013.11.18 トーナメント

愛媛の光田貞則が追悼大会を制す

第10回TAD CUP

tad_winner.jpg

大会を制した光田貞則


11月17日(日)、徳島県徳島市の『KID』を決勝会場にして、『第10回TAD CUP』が開催された。種目は通常のナインボール5先勝者ブレイクだが、15組各8名でダブル・イリミネーションの予選を行い、各組勝者2名、敗者1名の計45名が決勝シングルに進出する、ちょっと変則的なシステム。シングルは勝者敗者関係無しの完全抽選だ。今年は〆切前にフルエントリー119名(前回優勝の田中裕也だけ一回戦シードのため)が一杯になる大盛況となった。

tad_hall.jpg

決勝会場となった徳島県徳島市の『KID』


だが、今年の大会は開催要項発表後の10月17日にTAD KOHARA氏が亡くなるという悲劇に見舞われてしまった。今年がキュー制作50周年に当たっていたTAD氏の逝去は残念の一言だ。開会式では参加者全員による黙祷が捧げられた。

予選は2会場に分かれていたとはいえ、この人数でこの試合数だからやはり時間はかかる。恒例のお楽しみ抽選会を終え、決勝シングルが始まったのは19時過ぎになってしまった。2年連続優勝に強い意欲を見せていた田中裕也は、勝者最終で敗れて敗者側に回るも、シングルに入ってからは順調に勝ち上がって行く。だが、同じ大阪の村上茂徳とのベスト8では最初の9番ボールをミス。これでリズムが狂ったか、この試合を落として連覇はならず。準決勝は四国勢 vs 大阪の対決となった。

tad_yumiba.jpg

3位タイの弓場将平


大阪の弓場将平を1点に抑えて先に決勝に上がったのは、愛媛の光田貞則。TAD CUPでは2度目の決勝進出だそうだ。もう一つの準決勝は高知の仙頭和幸が村上に勝ち、決勝は四国勢同士の対決に。

tad_murakami.jpg

3位タイの村上茂徳


深夜1時過ぎに決勝スタートとなり、さすがに両者共に疲労は隠せない。試合は中盤、光田が3-1とリードするも、マスワリを逃して3-3に追いつかれてしまう。2先となった第7ラック、仙頭が2番ナイスセーフティを決めるも、2番が8番をサイドに落としてしまう自爆セーフティに。仙頭これを当てられず、光田がリーチ。

tad_sendo.jpg

準優勝の仙頭和幸


第8ラック、光田はブレイクで3個落としたが蹴られてスクラッチ! ばらけた配置で取り切ってヒルヒルかと思われたが、仙頭が取り出しで無念の出しミス。これをファウルして、残り球が3-9コンビ残り。光田、ゲームボールを慎重に決めて、"TAD CUP 2013 / JAPAN"の刻印の入った一本もののTADゲットに成功だ。

TAD CUPは日本以外にも台湾、アメリカ、そして中国でも開催されているが、そんな世界規模でカスタムキューメーカーの冠が付く大会は他に存在しない。TAD KOHARA氏の業績を語り継ぐ為にも、是非これからも大会を継続していってもらいたいものだ。

On the hill!