『South West』 is a Marriage Ring
男女の「出会い」というものは人の数ほどに様々な形が存在し、そこから幾多の紆余曲折を経て結婚という幸せを手にするのが、ゴールインを果たした大多数の男女が通る道。その過程にビリヤードというスポーツが寄与するケースも当然ながらあって然るべき。
今回は東日本に猛威を振るったあの災厄からおよそ3年半が過ぎた、宮城県仙台市より届いたビリヤードにまつわる微笑ましいエピソードを紹介したい。場所は仙台市内にあるビリヤード『スーパーショット』。日本プロポケットビリヤード連盟(JPBA)に所属する北谷一郎プロが営む店だ。
遠距離恋愛を経て、晴れてゴールインを果たした新谷さんとひとみさん
写真の2人は、この度晴れて結婚する運びとなった新谷さんとひとみさん。旦那様になる新谷さんは現在、愛知県で働いているため、2人は遠距離恋愛を続けてきたが、帰省の際などの限られた時間の中、共に生まれ育った仙台で愛を育んで来た。"限られた時間"の中にビリヤードが含まれていることは言うに及ばない。
そして晴れて婚約という運びになり、結婚式に合わせてさまざまな準備で忙しくなる中、2人の結婚指輪を同じリングはリングでも『サウスウエスト』カスタムキューのお揃いのデザインのキューリングにするということに決まった。
つまりは同じキュー、サウスウエストが結婚指輪がわりとなる。既にサウスウエストを使用している新谷さんに合わせて、ひとみさん用にも同じ年代のジェリー・フランクリン(サウスウエストの創設者。1996年に心臓発作のため他界)製作のサウスウエストを探すが、そう簡単には見付かるはずもない。
同じデザインの"リング"があしらわれている
ところが先日、やっとシリアルナンバーも近い同デザイン同リングのキューが見つかった。一見違わぬデザインには、2人を知る周囲の友人達も驚きを隠せなかった様子。
2人で過ごす短い時間の中で新谷さんとひとみさんが愛を育むための一助となったビリヤード。この競技に何よりも重要な相棒に、人生の相棒と揃いの"リング"。編集部はお2人の幸せが末永く続くことをお祈り致します。
果たして、新谷さんがひとみさんを射止めた"ゲームボール"が、いかような『スーパーショット』だったのかについては、編集部にも知る由はない。