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過去のニュース(2013年)

2013.09.01 イベント

夏の終わりに皆でビリヤード!

頑張っペ東北チャリティ訪問2013

「以前、何度も訪れてお世話になった東北のビリヤード場とビリヤードファンの皆さん。あの震災の後、『僕らプロプレイヤーができることは何か』と考えていた。それがこうやってビリヤード場を巡って、皆と交流することだった」

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世界チャンピオンのプレーにはどのお店でも熱い視線が注がれた


赤狩山幸男(日本プロポケットビリヤード連盟/JPBA)は、震災があり、また自身が世界チャンピオンになった年でもある2011年のだいぶ前から、チャレンジマッチ巡業などで足繁く東北地方を訪れていた。そんな赤狩山の想いから発展し、昨年に第1回が行われた『東北チャリティ訪問』。これは東北ビリヤード連盟の全面協力を得た公的なイベントでもあり、有田秀彰中島美秀(ともにJPBA)という2人の関東のプロも帯同していた。

そして、今年の8月29日~31日、昨年とほぼ同様の形式で2回目のチャリティ訪問が行われた。今回は、29日が仙台『プールウェブ』、30日が盛岡『BRIDGE』、31日が山形『B-Life』という日程。赤狩山はこの3店舗全てに以前も訪れたことがあるが、有田と中島は盛岡と山形でキューを握るのは初めてのこと。同地での熱烈な歓迎ぶりに大いに感激していた。

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ナインボールを楽しんだ後にプロからのワンポイントアドバイスがあった。有田(左)と中島の指導風景


3名のプロ達は、この3日間毎日約5時間に渡って1人1台ビリヤードテーブルに付き、休憩らしい休憩も取らずに多くのビリヤードファン(主にお店のお客さん)とキューを交えた。ファン側は、3ゲーム先取のナインボールかテンボールのセットマッチをするか、約20分ほどプロからみっちりレッスンを受けるかを選べる。いずれも有料だが1000円と安価。多くの人がプロとゲームを楽しむことを選び、終了後にはワンポイントアドバイスをもらいつつ、日頃なかなか直接言葉を交わすことのできないプロとの束の間の交流を楽しんでいた。

「プロの皆さんのプレーもそうですが、振る舞いやお話も全て勉強になりました。かなり緊張しましたけど、一緒にゲームができて楽しかったです。ますますビリヤードが好きになりましたし、もっと練習して上達したいと思います」(プロとのゲームを終えたあるビリヤードファン)

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BRIDGEの店内の様子。次々とファン達がプロに挑んだ


赤狩山ら3名のプロは、日頃から地元東京や埼玉のビリヤード場でチャレンジマッチやレッスンの業務をこなしており、その指導の巧みさやファンのツボを心得た爽やかな応対は今回の訪問でも光っていたが、その彼らをもってしても、「ここまで熱心に僕らとプレーしてくれたり、話し掛けてきてくれたりするとは思ってもいなかった」と言う。

「活気あるビリヤード場で熱心なお客さん達にたくさんお会いできて、こちらもテンションが上がりました。本当にビリヤードが僕らを繋いでくれたんだなと思います」(有田)

加えて、東北地方には女子プロプレイヤーが多くはないということもあり、特に女性プレイヤーからの中島の注目度と人気の高さは本人も驚くほどで、「とても感激しましたし、暖かく迎え入れて下さった皆さんに感謝です。楽しかったの一言に尽きますね。私が元気をもらいました」と感に堪えないという面持ちだった。

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B-Lifeでは店主の大井仁プロ(JPBA)が選手紹介を行い、待ちわびていたファン達から歓迎の拍手が沸き起こった


この3日間で、プロ3名それぞれが述べ40人前後のファンとキューを交え、言葉を交わした。「まだまだ震災の影響で大変な思いをなさっている方もいるでしょう。でも、一瞬でもそういった事を忘れて、僕らとビリヤードを楽しむことができたのだとしたら、これほど嬉しい事はありません」。赤狩山はゆっくりそう筆者に語りつつ、それから大きな声でB-Lifeのビリヤードファン達に挨拶をした。「本当にありがとうございました!」

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仙台『プールウェブ』


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盛岡『BRIDGE』


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山形『B-Life』


T.KOBAYASHI(B.D.)