西日本グランプリ第4戦
田中雅明は西日本グランプリ2連勝
9月22日(日)に大阪の『タツミ』(予選は『高井田ビリヤード』併用)で開催された『西日本グランプリ第4戦』は、前戦に続き田中雅明が優勝を果たした。これで自らの手で2013西日本ランキング1位も射止めて、今シーズンの西日本ブロックポイント対象試合は幕を下ろした。
決勝会場となった『タツミ』
今回はトーナメント全体を見渡せば波乱含みと表してよい結果だろう。ベスト8にグランプリ(旧プロツアー含む)優勝経験者は田中、
竹中寛、
青木亮二の3名のみ。「初優勝誕生なるか!?」という期待も寄せられたが、準決勝でルーキーの桐山裕嗣が田中に敗れたところで、上記の3名だけが残ることに。
この日会場を大いに盛り上げた準優勝の青木亮二
その時点で競り合っていたもう1つの準決勝、青木と竹中はフルゲームに突入し、西日本屈指のパフォーマーコンビらしく、笑いあり、拍手あり、ため息ありのワンラックでギャラリーを楽しませた。結果、青木がこの日一日を通して見せていた高い集中力と技量で
8球を取り切り田中が待つ決勝戦へと進んだ。
なお予選で他会場の進行に遅れが生じたため、ベスト16を控えた本戦会場では
川端聡の提案で急遽、ギャラリーとプロによるペアマッチが行われた。ここでも青木の冴えわたるトークで場内は笑いの渦に包まれた。結果は香川県から観戦に訪れた吉松伸樹さんが、「ずっとファン」だという田中を抽選で引き当てドリームコンビで見事に優勝。笑顔で記念撮影も行われた。
急遽行われたペアマッチ。優勝は田中雅明と田中の大ファンの吉松伸樹さん
そして決勝戦は今年の西日本GPの目玉となっている4ゲーム先取の2セットマッチ。今回は田中が『芸術の秋』さながらのアーティスティックなボールコントロールを魅せ、4-3、4-2のスコアでサドンデスを待たず青木を下して、グランプリ2連勝を飾った。
大会ベスト4。左から3位タイ・桐山、準優勝・青木、優勝・田中、3位タイ・竹中
しかし田中と青木のカードは、長年に渡って確率を超えた次元で田中が驚異的な勝率を残している。青木は決勝戦を前に「今日こそは!」と宣言し、田中も「今日は亮ちゃんやろうなあ」とポツリ。しかしまたもや田中。この相性の域を超えた因縁のカードについては、いずれ別企画で取り上げてみたい。
そして表彰式では大江明JPBA西日本理事が「ぜひ全日本選手権でも優勝を目指して欲しい」と入賞者達を激励した。秋の深まりととともに国内シーズンも本格的に色づき始める。
Akira TAKATA