第14回マスターズ閉幕
小川徳郎が2度目のマスターズ制覇
9月7日〜8日(土・日)に、JAPAが主催するアマチュアの全国大会『マスターズ』が大阪府の『高井田ビリヤード』で開催され、全国から64名のアマチュア名手が結集。持永隼史(東京・シード)が大会4連覇を果たすか注目を集めたが、準決勝で神奈川の小川徳郎にフルゲームの末に敗れ、その小川が頂点まで上り詰め、自身5年ぶり2度目のマスターズ制覇を果たした。
会場となった大阪府東大阪市の『高井田ビリヤード』
小川は初日の予選ラウンド、勝者最終戦で現名人の和田敏幸に敗れて敗者側へ回るも、決勝日の一回転目に行われた敗者最終戦できっちりと勝ち上がりベスト16へ。ここで抽選の結果、本大会で過去最多となる4度の決勝戦進出を誇る大坪和史(広島)の隣へ飛び込んだ。
準優勝は大阪の吉岡保俊
しかしフルゲームの末に大坪を倒すと、続いて昨秋に行われた『全日本アマローテ』の優勝者である秋本真吾(静岡)も撃破。さらに前出の持永、そして決勝戦では大阪の実力派である吉岡保俊を押さえて優勝を決めた。
過去に2度の全国タイトルを獲り、すでに日本中からその技量を認められる小川だが、あらためて聞けば現在23歳。試合終了後には「最近、タイトルを獲れなかったので嬉しい」と喜び隠すことなくコメント。そして仲間たちの祝福に応え、全国のライバルたちと
笑顔で再会を誓っていた。
大会ベスト4。左から3位タイ・持永隼史、優勝・小川徳郎、準優勝・吉岡保俊、3位タイ・島田隆嗣
本大会では優勝者にチャンピオンブレザーが贈られる。「夏をイメージして」金髪にしたという小川。ブレザーに袖を通すと、長身のスラリとしたビジュアルも手伝って、見事に若き王者の貫録を醸し出していた。
持永から大きな杯を奪ったのはアマチュア界の若きエース。来年はマスターズも第15回大会を迎える。歴代の優勝者たちが活躍を重ねるにつれ、大会カップの輝きも深みを増してきた。
あらためて全出場選手の健闘とビリヤード愛好家同士の温かい交流に敬意を表しつつ、
決勝シングル16名の中に4名の県勢(全員)を送り込んだ静岡県の層の厚さも付記しておきたい。
Akira TAKATA