淡路島にビリヤード場が新規オープン!
兵庫県の淡路島。ここは兵庫県と四国の徳島県を陸路で結ぶ役割も担う、玉ネギやレタスの産地としても有名な人口約14万人の島。他の地域と同様にビリヤード場の減少が進み、最近は1軒のみが営業する状態となっていた。
淡路島に久しぶりの新店としてオープンした『Clair』
そんな淡路島に先月、ビリヤード場が新しくオープンした。お店の名は『Clair(クレール)』フランス語の『明るい』というニュアンスから命名された。店主はHRC(兵庫ローテーションクラブ)の主力選手として知られる菊川博功氏。「理想のビリヤード場を作りたい」という長年の夢を叶えた格好だ。新規開店という明るい話題の舞台裏を訪ねてみた。
「初期投資は抑えたい」。業界の現状を踏まえて誰もが考えるところだろう。不動産屋を訪ねて物件を探すところからスタート。家賃などは手頃な物件が見つかったが、「ビリヤード場ですか......」と家主に難色を示されるケースが多かったという。それが(想定される)遅い営業時間帯の影響なのか、音の問題なのか、ビリヤードのイメージなのかは定かではないが、意外なところでつまづいた。
そんな時に「あそこなら」と不動産業者が家主に相談してくれたのが、以前にビリヤード場が入っていたテナント。そこで快諾をもらっただけでなく、「菊川君が借りてくれるのなら」と家賃面でも優遇してくれた。これは地域性や地方のメリットを享受した例だろう。
限られた予算の中、内装なども自ら手掛けた
しかし「理想の店」はまだスタートラインに立ったばかり。予算は限られる。そこで自身が建築関係の仕事に携わっていた経験、その現場で見た記憶にも頼りながら、内装なども自身の手で多くを手掛けた。そして友達の大工さんや家具屋さんにも協力を得て、工事費を低く収めることに成功した。もちろん菊川氏や仲間たちは昼夜を問わず「夢に向かって」1ヶ月以上汗を流し続けた。
3台のテーブルも方々から集めた。その1台は「僕が店を持ちたいと思った」きっかけとなった店『M-ROAD』(兵庫県播磨町)から。ここはHRCの理事長である南眞任氏がオーナーを務める店で、菊川氏は自分が所属するクラブの長から理想の店舗像のイメージとテーブルを得た格好だ。
こだわりのカウンターも手作りだ
こうしてオープンしたお店には淡路島以外からもプレイヤーが訪れているという。こだわったカウンターで出す生ビールも人気だそうだ。お客さんとビリヤードをしたり談笑したりの毎日。そんな菊川氏の今の思いは「杖をつくまでビリヤードをしたい」。ビリヤードとの出会いに、仲間との出会いに感謝しながら、「ビリヤードを盛り上げたい気持ちでいっぱい」だとも。
店内にはダーツも2台。オシャレで明るい雰囲気は理想の一つ
もちろん今がスタートライン。「明るく進化し続けること」を目標に菊川氏は休むことなくお店を開け続けている。菊川氏だけでなく、ビリヤード愛で夢を叶えた人々のさらなる発展が、ビリヤード界を支え盛り上げる最大の要因となることだろう。そんな思いを
全国のビリヤード場に届けたい。アナタが理想とする環境は、きっと多くの人が求めているに違いないのだから。
ビリヤード&ダーツ Crair(クレール)
住所:兵庫県洲本市金屋1178-4
電話:0799-53-6688
テーブル台数:ポケット3台(ダーツ2台)
駐車場:15台
営業時間:平日17時〜翌3時、土日祝14時〜翌3時