イングリッシュ・エイトのテーブルをアピール!!
土方隼斗、河原千尋の優勝で幕を下ろした『第26回ジャパンオープン』。恒例の東京・竹芝『ニューピアホール』の特設会場が醸し出すゴージャスな雰囲気の中で試合は進行していき、優勝した両名を筆頭に千両役者達の躍動により、試合会場のボルテージは上昇の一途だった。
エントランスはこの混雑具合!
そんな中、同会場のエントランスではイングリッシュ・エイト(E8)のテーブルが展示されており、テーブルでは本誌の連載でもお馴染み、ジャパニーズドラゴンこと福田豊氏が、E8とテーブルのデモンストレーションを行っていた。
ジャパンオープンの試合の各回転が終了する度に設けられたインターバルの間、エントランス付近はその他の販売ブース(小社も出店)などによって賑わいを見せる。そこから福田氏にとっての"試合"が始まるのだった。
1日を通して本当の意味で撞き切った福田豊氏
緊迫した試合会場から息抜きのために出てきた観戦客を相手に、福田氏はルール説明をしつつ一緒にプレー。他にも、日本プロポケットビリヤード連盟(JPBA)所属の有田秀彰が興味を示し、ギャラリーの前でプレーする。さらに、この日惜しくもベスト8でジャパンオープンから敗退した羅立文や栗林達がE8をプレーしたことで、ギャラリーはさらに増加。
しかし、インターバルの時間が終わるとやはりそこはジャパンオープンの試合会場。多くの観戦客は試合会場へ再び戻っていく。しかし、福田氏はその場に留まり、残った人々や途中で会場から一度出てきた人々などを相手にデモンストレーションを続けた。
有田プロも加わって急遽ペアマッチも繰り広げられた
結局、福田氏は決勝日の間中を通して、E8のテーブルの前に立ち続け、キューを握りっぱなしだった。大会終了後、福田氏にジャパンオープンの試合を見ることができたのかを聞いてみたところ
「決勝の最後の方だけ、モニターを通して見ました」と、予想もしない答えが返ってきた。
国内屈指のビリヤード大会であり、最大のオープン戦を会場にいながら一試合も生で観戦せず、試合と関係ないところでキューを握り続けた。試合会場からドア1枚を隔てただけのエントランスでは、スヌーカー界の第一人者が大会とは全く異なる戦いを繰り広げていたのだった。