全日本女子プロツアー第1戦
6月23日(日)、埼玉県・久喜市の『自遊空間久喜店』で開催された『全日本女子プロツアー第1戦』は、決勝で曽根恭子を7-3で下した梶谷景美の優勝で幕を閉じた。
梶谷景美、まずは今季1勝目
ナインボール・7ゲーム先取の勝者ブレイクで行われた決勝日。梶谷はベスト16で高橋有美子を7-2で退けたが、ベスト8では藤井寛美と激闘を演じる。藤井に序盤に4ゲームを先行され厳しい状況に立たされながらも、梶谷は集中力を切らさず徐々にその差を縮めて行き、僅差で交わしての逆転勝利を収めた。そしてこの勝利で一気に勢いに乗る。
続くベスト4の相手は野内麻聖美。野内はここまで7-1(vs李佳)、7-2(vs久保田知子)と好調を維持していたが、それでも梶谷を止めるには至らず。梶谷がこの日の野内のお株を奪うかのごとく、短い試合時間で7-2としてファイナルへ駒を進めた。
決勝は木村真紀、河原千尋、土師理恵子(対戦順)と実力者達との厳しい試合を制し、昨年の同大会優勝(会場も同じ)の再現を狙う曽根。国内最高峰のプロである両名による文字通りの頂上決戦となった。
関西レディース優勝をはじめ、曽根恭子の今季のアベレージは高い
梶谷が先行し曽根が追い掛ける形で試合が進むファイナル。ハイレベルなセーフティの応酬など、決勝に相応しい攻防が続く中、梶谷が決めきれなかったショットが直接シュートを狙えない形で曽根に回るなど、わずかながら運が梶谷に味方し始めた。
曽根は持ち前の技術で目の前の困難を凌ぐべく冷静にテーブルに向き合うが、次第に流れは女王ペースとなる。すると対照的に大事な場面で曽根が決めきれない場面なども見られるようになり、梶谷が着実にリードを広げて頂点に登り詰めた。
来月、JAPAN OPEN連覇に挑戦する
長年にわたりJPBA女子プロを先頭に立って牽引してきた梶谷の今季1勝目。翌月には大一番『JAPAN OPEN』も控えている。直前の国内公式戦で頂点に立ったことで、決戦へ向けて女王の視界は良好と言ったところか。