昨年の覇者は羅立文。決勝では100点撞き切りを達成
この競技一番の「華」であり、習熟度と個性がよく現れるのが「ラックをまたぐブレイクショット」である。15個目、すなわちテーブル上の最後の1球を入れながら、すでに落とし終わった14個の的球で組んだラックを割る。そうやって的球をバラけさせておき、また取り切りにかかる。このブレイクが上手くないとラン(=連続得点)は伸ばせない。
)はノーミスで7ラック目まで到達し、規定の100点を撞き切った。1イニングで100-0というパーフェクトゲームである。14-1を愛してやまない羅は、これで大会2勝目をマーク。それから1年。ディフェンディングチャンピオンとして、今週末、東京・渋谷『CUE』に姿を現す。
「状態はとても良いです」と羅。日本では14-1の公式戦はこの『全日本14-1』をおいて他になく、世界的にも多くはない。羅は本当にこの試合を大切にしており、3勝目に向けて準備に余念がない。
羅立文vs歴代優勝者のカードがどこで実現するのか。先述のブレイクの技術と合わせて、それが大会の一つの見所と言えるだろう。「14-1だけは欠かさず観戦している」というギャラリーは意外と多い。技術と知識がものを言う「真のプールゲーム」をぜひ生でご覧頂きたい。