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過去のニュース(2013年)

2013.05.14 プレイヤー

「やっと良い報告ができるのが嬉しい」

Player Pick Up 赤狩山幸男

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世界王者となって以来、久々の公式戦優勝


12日(日)、『グランプリイースト第3戦』(横浜・『ハイランド』開催)の表彰式を終えた赤狩山幸男は笑っていた。照れ臭そうでもあり、気恥ずかしそうでもあり。

「ラッキー以外の何ものでもない勝ち方でしたね」

セミ・ファイナルでは相手のまさかのミスで九死に一生を得た。他の試合でもツキがあった。そして、本人は自分の優勝が「やっと」「ようやく」などと形容されることもわかっていて笑っている。

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ファイナルでは高野智央を8-5で下した


2011年7月1日、つまり今から2年近く前、赤狩山は『世界ナインボール選手権』(カタール開催)で優勝。日本人で同種目3人目の世界チャンピオンになった。

それ以来、国内外で準優勝以下の成績は常に出していたが、優勝が遠かった。かくして「世界を獲った男が東日本のTop10にも入らない」という逆転現象が起きてしまった。

「常に優勝するつもりで参戦していましたけど、そうはいかなくて寂しかったですね」

恐らく2013年シーズンを迎える際、胸中期するものがあったのだろうと思う。1月に筆者が「今年の目標は?」と問うと、「日本の試合で優勝します。ランキングも1位を目指します」と断言したのだ。「勝つ時もあるだろうと思う」と語っていた昨年までとは明らかに違う。

そして、3月の『関西オープン』3位、4月の『北海道オープン』3位と好成績を収めてからの今回のグランプリ優勝。

完勝ではなかった。単純な技術的なミスもあったし、「意図的に早めのリズムをキープして撞いていたことが裏目に出た」という軽率なミスも見られた。それでもこの日、精一杯しぶとく戦っていたし、そのことを隠したり取り繕う感じがなかった。

「我慢のビリヤード、してましたね。それに、一日の間にシャフトを何回か替えたりしてね」

ビリヤードにも立ち居振る舞いにも美しさを求める赤狩山という男が、いや、世界チャンピオンの赤狩山が、目の前の試合一つ一つに貪欲に勝ちに来た印象がある。そして実際に勝った。この一勝が意味するものは大きい。

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赤狩山は今日、チャイナオープンに向け上海へ出発した


「応援してくれていた皆さんにやっと良い報告ができるのが嬉しいですね。そして、これで『チャイナオープン』に良い形で向かっていけると思います。頑張ります」

間違いなく言えるのは、このカーリーの優勝でJPBAのシーズン後半戦とランキング争いが一層面白くなるということだ。

T.KOBAYASHI(B.D.)