Player Pick Up 喜島安広
喜島は持永隼史との激闘を制し、3年連続で球聖位を防衛
挑戦者の持永隼史に試合開始から3セットを連取され、苦境に立たされた球聖の喜島安広は、第4セットに入る前、「SPA(埼玉ポケットビリヤード連盟)の仲間が作ってくれた横断幕の言葉通りにやるだけです」とだけ語った。
その言葉とは「一球一信」。またその隣には、喜島本人も「用意していたとは知らなかった」という、『メッカ』の常連の手による横断幕が貼られていた。コピーは「不撓不屈」。
喜島がこの2つの言葉を本当の意味で噛み締めたのはこの時だったのではないか。15時開始の第4セットから始まった喜島の大逆襲。間の取り方がそれまでとは変わり、本人の顔からは己への苛立ちが少しずつ消えていったように写った。流れが確実に変わった――。
10時間に渡る戦いは球聖戦の歴史に残る名勝負だった
所属するメッカ、そしてSPAの大勢の仲間達の気持ちが喜島を支えた