女子級優勝の小西さみあと、シニア級優勝の小宮鐘之介。共に10代のプレイヤーだ
伝統の大会、『全関東』は、先週末の土日(20日&21日)に渋谷『CUE』で開催された。競技種目は大会名の通りナインボール。「シニア級」(男子)が6ゲーム先取、「女子級」が5ゲーム先取という、現代のアマチュアのレベルを考えると短めに思えるフォーマットである。
シニア級にはタイトルホルダーのSA級選手を始め、77名が参加。ダブル・イリミネーションの予選で16名にまで絞り、そこからシングルトーナメントで競い合った。16名中で最も若い小宮選手(リンク北千住所属)は、高い攻撃力と小気味良いプレーリズムを随所に発揮し、堂々とファイナルへ進出。そこでベテランの高山光一選手(TPA所属)と対戦するも、小宮選手がそれまでと変わらずにキューを伸ばして押し切った(6-1)。
女子級には33名が参加。こちらもダブルの予選を経て、8名のシングルトーナメントへ。やはり一番若い小西さみあ選手(山水所属)が、ベスト8で難敵の最首文子選手(アロウズ所属)、セミ・ファイナルで元女流球聖の米田理沙選手(スミヨシ所属)、ファイナルで山田万里子選手(Mag所属)と連破し、優勝を決めた。
小宮・小西両選手のプレー内容を観ていても、「ジュニア」の枠では括れないレベルにあるとわかる。特に小西選手は近年、関東の女子アマ界において常に優勝候補に挙げられている。また小宮選手は「ジュニアと付かない一般男子の公式戦での優勝は初なので嬉しいです」と語ってくれた。若い力が存分に発揮された印象の今年の全関東。勝った両名のこれからの活躍を大いに期待したい。