大阪市住之江区の『マグ・スミノエ』で開催されていて『第5期女流球聖位決定戦』が終了し、佐原弘子現名人がセットカウント4-2で返り咲きを狙った挑戦者の米田理沙を下して、防衛を果たして2期目の女流球聖位に就いた。
会場は大阪市の『マグスミノエ』。女流球聖戦の聖地だ
米田が1-0とセットカウント(1セットは7ゲーム先取で先行した今日の試合。ここから佐原が3セットを連取して、防衛に王手をかけるも、米田がここで踏ん張って3-2。ここまでの両者の戦いぶりを見ると、セットカウントでもフルセット(3-3)になることも予想されたが、第6セットでは佐原が貫禄のゲーム運びで、最終ラックをマスワリフィニッシュで飾って、自身初となる防衛を達成した。
女流球聖位返り咲きを狙った米田だったが、健闘およばず
総合力に長ける両者の戦いは、シュートやセーフティで高い技術を披露しつつ、注目度の高さに応える好ゲームに。現場で観ていても結果を占うことが難しい接戦で、むしろ結果が「強い者が勝つ」ということを示した印象。C級戦に始まり、2ヶ月に及ぶ長い道のりを勝ちあがってきた前女流球聖にして、更に進化を遂げた最強挑戦者の米田にしても及ばず。まさに佐原が真の女王であることを示す結果となった。
また主催のJAPAは昨年に続いて、実況解説音声を交えた映像を配信。実況にはプロのDJを招き、また解説には川端聡、大井直幸、松田翼(いずれもJPBA)という豪華な顔ぶれが、時に笑いも交えながら目の前で行われるゲームの素晴らしさを懸命に伝えていた。
5年の時を経てアマチュアの女王を決める大会として浸透してきた感のある本大会。来年はどんな屈強挑戦者が佐原に挑むのか? また佐原は1年後にどんな進化をしているのか?
そんなことを思い浮かべ、期待させるほどに、女子アマ界の頂上決戦にふさわしい一日だった。佐原、米田、栃下、そして全ての参加者と関係者に敬意と感謝の気持ちを込めて。
栄えあるカップは再び佐原の手に。来年、最強とも言える彼女を破る挑戦者は現れるのか