第5期女流球聖戦は明日決着
女流球聖の開催はお馴染みの『マグ・スミノエ』
4月13日(日)に大阪市の『マグ・スミノエ』で行われた『第5期女流球聖戦 挑戦者決定戦』は、東日本代表の米田理沙が西日本代表の栃下恭子をセットカウント3-1で下して、明日の決定戦は昨年と同一カードとなることが決まった。
女流球聖位決定戦の挑戦権を獲得したのは米田理沙
今日のゲームのおおまかな流れは以下の通り。
第1セットは緊張からか調子の上がらない栃下を尻目に、米田が貫禄のプレーで7-0の完封勝ち。続く第2セットは栃下が本領を発揮して、セットカウントをイーブンに戻す(スコアは7-4)。
そして迎えた第3セットは両者ともに好プレーとミスが交わり拮抗するも、終盤を米田が抑えて7-5。これで後がなくなった栃下にプレッシャーがかかったか、序盤でチャンスを得た米田が第4セットのエースも交えて4-0とスタートダッシュを決めると、アドバンテージを守り切る格好で7-2のスコアで勝利を収めて、明日の挑戦権を獲得した。
こうして2人の長い一日は終わり、応援団も堂々と戦い抜いた両者を大きな拍手で労い讃えた。大きな重圧を背負い、戦い抜いた2人は清々しく、そしてある種の絆も芽生えた様子。まさしく、ノーサイド。キュースポーツの魅力、極まれり。「チビって震えて、地球まで震えるとは思いませんでした(笑)」とは、仲間から健闘を讃えられた後の栃下の談話。
栃下恭子、惜しくも挑戦権は手にできず......
その後の会場の様子も加えておくと、試合終了後まもなく佐原弘子現球聖も会場を訪れて、さっそく試合のテーブルで練習を始めた。アメリカでのタイトル奪取を祝福されて、笑顔で応える佐原のリラックスした様子とは対照的に、米田は自身のプレーがしっくりこなかったのか浮かない表情。
だが、コーチ的存在の早瀬優治プロは「大丈夫」と太鼓判を押して、それに安心感を得られたのか、自身のミスを佐原と議論をしたり、最後は普段通りに佐原に対してキレのある毒を吐いて米田らしい心地よい笑いを残して会場を後にした。
明日の大一番は納得のプレーで、望んだ結果を手にできるか!?
念のため誤解のないように説明しておくと、佐原と米田は最大のライバルであり、長い付き合いの間柄。互いにプレイヤーとして認め合いつつ、もちろん他のプレイヤー以上に負けたくない気持ちも一際だ。
昨年は佐原が米田から女流球聖位の座を奪ったばかりで、その前には全日本アマチュアナインボール選手権大会(通称:アマナイン)の決勝戦で対戦して、米田が優勝を果たしている。
そんな二人の再々決戦が明日行われる。第5期にして、伝説の死闘となる予感がする。