第13回全日本ジュニアナインボール選手権大会
4月7日(日)、東京都杉並区『サンビリ荻窪店』にて『第13回全日本ジュニアナインボール選手権大会』が開催され、決勝で九州代表の大塚雄豊君を下した北海道代表の平口結貴さんが、女性初の同大会優勝者となった。なお、この大会の男女上位各1名には『世界ユース&車椅子ナインボール選手権』への出場権が与えられている。
優勝した北海道代表・平口結貴さん
大会は男女混合のトーナメント制で、予選は各6名の2組に別れて総当たりのリーグ戦を行い、それぞれ上位2名が決勝へ進む。交互ブレイクでフォーマットは予選が5ゲーム先取、決勝トーナメントに入ると6ゲーム先取のダブル・イリミネーションで争われた。
大会ベスト4。左から佐々木海君(北陸)、大塚君、平口さん、木皿要君(関東)
予選では、前評判の高かった大塚君が2組を全勝で通過する。1組はシードで出場した木皿要君(関東)と北陸代表の佐々木海君が共に4勝(得失点差により木皿君が1位)で予選突破を果たす。2組では中部代表の神箸渓心君と平口さんが3勝1敗で並ぶも、予選最終の結果で平口さんの決勝トーナメント進出が決定した。
決勝トーナメントに入ると、予選までとは異なりイニング数の少ないハイレベルな展開でテンポよく試合が進む。そんな中、平口さんは1回戦で木皿君を相手にヒルヒルの末に敗れてしまった。
敗者側へ回った平口さんは、1回戦で佐々木君を下すと敗者2回戦で木皿君との再戦を迎える。この対決もヒルヒルまでもつれたが、今度は平口さんが接戦を制した。
決勝は安定したキュー捌きを披露し、無敗で勝ち上がって来た大塚君vs平口さんの対戦。予選で同組だった2人の対決は5-1で大塚君に軍配が上がっていた。
大塚君はプレーのみならず、振舞いや態度なども素晴らしかった
だが、試合を重ねるごとに調子を上げてきた平口さんは、予選の時の出来とは異なり試合は互いに譲らないデッドヒートとなる。バンクショットやセーフティ、ジャンプなど、大人顔負けのプレーを披露する2人の戦いはファイナルゲームでチャンスを迎えた大塚君が残り4球でまさかのミス。
この好機を見事に平口さんが取り切り、今大会で終始攻撃的なビリヤードを展開した彼女が敗者側からの逆転優勝で13回大会は幕を閉じた。
爽やかな笑顔と共に握手を交わすファイナリスト
試合後、両者の健闘を称え、ギャラリーからは大きな拍手が降り注ぐ。高い技術力だけではなく、熱いハートを披露してくれた両名、そして参加した全12名のプレイヤーの雄姿に応えるためにも、ユースの育成、発展には業界をあげて取り組んで行く必要があるだろう。