第18回京都オープンで示されたもの
247名の頂点に立ったのはやはりこの男、大井直幸であった
2月17日(日)に開催された『第18回京都オープン』は、またもや大井直幸(JPBA)が優勝を遂げて、今年は昨年を上回るタイトルラッシュの様を呈してきた。詳しい結果と上位入賞選手8名の画像は大会結果ページにアップされているので、そちらをご覧いただきたい。
今年の決勝会場は京都府京都市の『ピカソ』。写真はベスト16の抽選風景
今週末からプロ野球でもオープン戦がスタートする。そこでオフシーズンの戦力補強やトレーニングの成果を再確認して、各チームは総仕上げを行ってシーズン開幕に備える。
今年のプロポケットビリヤード界ではまだ公式戦が始まっておらず、昨秋の『全日本選手権』以降、まだ"オフシーズン"が続いている状況だ。つまり冒頭に記した『京都オープン』はプロ野球で言うところの"オープン戦"と例えることができる。
実は今オフにおいて大井はまだ負け知らず。12月の『
兵庫オープン』、1月に埼玉で開催された『
アダムセスパカップ』、そして『京都オープン』。参戦した3つの大会すべてに優勝して、いよいよ来月から始まるシーズンに臨む状態なのだ。まさに勝率100%の男。
京都オープンの表彰カット。昨年末から大井のこの姿は定番となっている
話は逸れるが、大井の愛妻である
由希子夫人がまだ旧姓だった頃に『国内女子界不動の1番バッター』という記事を書いたことがある。思い切りがよくダイナミックなプレースタイルで、俊足を生かした切り込み隊長的なポジションは、今なお不動ではないだろうか。
そして昨年の日本ランキング1位にして、オフシーズンもトップギアで飛ばしに飛ばしている大井もまた国内ポケット界の1番バッター的な存在だ。夫婦は似るというが、これほどまでにシンクロするペアは他のスポーツにも例えはないだろう。
現代最強の男に1番バッターの形容がふさわしいのかは論じる余地があるかもしれない。ただ、決してノーミスという訳ではないのだが試合の回転を追うごとに「ああ、大井が勝つのだろうな」と周囲に思わせるの様は、チャンスにめっぽう強い4番というよりは、出塁率10割のトップバッターに寄せる期待に似ている気がしてならないのだ。
「勝つのは大井」。今の大井は誰にもそう思わせる雰囲気をまといつつある
今回のファイナルもCBNTで映像配信を予定している。控え目なアクションで手球をコントロールしつつ2個3個の的球が当たり前のように入るブレイク。当然のように決める空クッション。そして速さと同居する緻密さなどをぜひご覧いただきたい。機会があれば2番以降の打順も交えて今年の日本代表オーダーを予想してみたい。
Akira TAKATA