「最初から分煙で行こうと思っていました。たぶんスリークッションの店では都内初じゃないかと思います。僕も子供がいますが、子連れでも入れるような空気が綺麗なビリヤード場を作りたかった。今はまだオープンから3週間ぐらいですが、評判はいいですよ。僕自身も髪の毛や服が臭くなくて嬉しい(笑)。以前勤務していたお店(高田馬場『BIG BOX』)も分煙でしたけど、扉や壁で隔てられていた訳じゃなかったので、匂いはついていました」
「キャロムファンは年配の方が多いですが、タバコの煙や空気を気にする非喫煙者は結構多いんです。本来は禁煙の店がいい、でも、ないからしょうがなく喫煙が当たり前のお店に行っていた、というお客さんもいますから」
MARS店内。正面に見える柱の奥に非常階段の扉があり、そこを開けると灰皿がある
実は、AZ.Placeの池西氏も界プロもかつては喫煙者だった。だから吸う人の気持ちもわかっている。喫煙プレイヤーの中には、努めてマナー良く、周囲に配慮しながらタバコを手に取る人もいる。両店の「ガチガチの全面禁煙ではなく、数歩歩いて扉を開ければ灰皿がある」という環境は、喫煙者・非喫煙者の共存共栄を模索した上でのスタイルだろう。
喫煙プレイヤーをヒステリックに追い立てて排斥するような禁煙運動はいささかやりすぎと思うが、世の中の動きがそうである以上、ビリヤード業界も禁煙・分煙化が進んでいくことは間違いない。今回は2店舗の紹介に留まったが、もし読者の周りに、効果的に分煙・禁煙を進めているビリヤード場があれば、ぜひCUE'Sまで情報をお寄せ頂きたい。