慢性骨髄性白血病のため早期退役
'12年4月に台湾の兵役義務を果たすために軍隊に入隊していた呉珈慶(ウー・チャーチン/国籍は中国)が、昨年9月に行われた検査で慢性骨髄性白血病であることが発覚したため、予定より早い退役を果たすことになった。本来の兵役義務は'13年の3月までだった。
『神童』呉珈慶、意外な形で早期退役
病状は薬物治療により安定している模様で、今後も定期的な服薬と検査などは必要となるが、3ヶ月後には快方へ向う見込み。呉珈慶は旧正月明けの2月には中国に帰国し、そこからビリヤード選手としての競技復帰を目指すという。
同選手は'05年に16歳にしてナインボールとエイトボールで世界チャンピオンになり一躍有名となったが、'08年に起きたシンガポール移籍問題などにより、'09年から約2年間にわたり国際試合への参加を禁じられるという苦しい時期を過ごした。
やがて'11年4月に台湾から中国へと転籍を果たし、出場停止期間の2年も過ぎたことで国際舞台へ復帰を果たしたのだったが、続いて台湾における兵役義務違反の問題が降り掛かる。そして翌年4月に中国籍にして、台湾軍へと入隊することになったのだった。
'11年に行われた全日本選手権に参加した時の呉珈慶
まだ、呉珈慶の病気が完治した訳ではないため安心はできないが、近年不遇をかこってきた元ダブル世界王者の勇姿を再び目撃できる日もそう遠くはなさそうである。