2人のトッププロが戦う会場は、どことなく誰もが見覚えがあるような......
2人のプレーを固唾を飲んで見守るギャラリー。ワンショットごとに飛ぶ大きな拍手と歓声。ギャラリー多くが写真や映像を取ろうと2人に迫り、果てはショット直後にプレーについての疑問点を次々に質問する。
梶谷のプレーを間近から熱い視線で見つめるギャラリー
それに対してあろうことか、試合を中断してにこやかに答える2人。この何とも豪華でありながら有り得ない光景を見たのは11月28日。場所は廃校となった埼玉県狭山市にある小学校の教室だ。
この小学校は現在、その名を「狭山元気プラザ」と変えている。そしてここが「行政と協働して地域社会を担っていく人材の育成と、学びの成果を地域社会の中で活かす仕組みづくり」をコンセプトとして様々な市民講座を開設している「
その中で「ビリヤード指導者養成コース」は、今年前期(4月〜9月)に引き続き、後期(10月〜3月)も連続して開講している元気大学の中でも人気の講座の一つ。そのことは、全期間を通じて100%だという出席率が示している。
全22回の講義内容は、ビリヤードの歴史からルールやマナー、ビリヤードの物理といった座学はもちろん、キューについて学び、ポケットだけでなくキャロムも実習するという、計55時間にわたる超本格的なもの。
元気プラザを訪れた日は、毎週水曜日に行われている後期コースの第8回目「試合中の見方・考え方」と題された講義。梶谷、李の両プロはその講師として模範試合を行い、受講生達が「プロ選手の思考を学ぶ」ためにやって来ていたのだった。