モスコーニカップ
左からD・アプルトン、J・ルイジンク(キャプテン)、C・メリング、N・エコノモプーロス、N・フェイエン、N・バンデンバーグ
12月13日(木)、イギリス・ロンドンで開催されている『モスコーニカップ』が4日間の全日程を消化し、11-9で欧州が勝利し、3連覇を達成した。
トロフィーを掲げる欧州
全カードがシングルで争われる最終日。3日目までのトータルスコアは9-6と欧州の3ゲームリードで迎えた。残り2試合を落とせば敗北が決定するアメリカは、驚異の追い上げを図る。
ここまで勝ち試合が少なかったデニス・ハッチが初戦でニコス・エコノモプーロス(ギリシャ)に5-3で勝利すると、ジョニー・アーチャーとシェーン・バン・ボーニングがそれぞれニールス・フェイエン(オランダ)、ダレン・アプルトン(イギリス)に5-1で勝利し、ゲームを振り出しに戻す。
メリングは大会MVPを受賞
しかし、4試合目のクリス・メリング(イギリス)がアメリカの勢いを止める。前日と同カードとなったブランドン・シャッフとの試合に、スコアも同じ5-2で勝ち星を上げて、欧州がついに優勝へリーチをかけると、運命が託された最終戦もニック・バンデンバーグ(オランダ)がマイク・デシャインを5-2で退けて決着した。
歓喜の瞬間(N・バンデンバーグ)
シングル3勝で最終日には悪い流れを断ち切ったメリングがMVPを受賞。「僕がMVPを受賞できるなんて信じられない。夢のようだ。最初の2日間は5-4で2試合落としたこともあったし、低調な入り方だったんだけど、次第に調子も上がってきたね」と喜びを口にする。
アーチャーは対戦相手に賛辞を送る
また、アプルトンは「今日のアメリカはハートを見せて戦っていた。リードの状況から9-9にまで持ち込まれ、まさに乱戦だったよ。でもクリスが信じられないプレーを見せ、ニックが試合を終わらせてくれた。あり得ないプレッシャーが掛かったけど、観客は素晴らしかったね」と振り返る。
敗れたアメリカのアーチャーは「僕は自分達のチームを誇りに思う。彼らは魂を見せてくれた。でも、負けは認めなければいけない。欧州の選手達もハート共にプレーしていた。彼らは偉大なチャンピオンだよ」と、相手チームへ賛辞を送った。
これで、直近の5年間の対戦成績は欧州の4勝1敗と、アメリカにとっては劣勢が続いている。次回は2013年の12月に米・ラスベガスで開催される予定だが、欧州の連勝はいつまで続くのか、またはアメリカがホームで意地を見せるのか、早くも楽しみである。