第45回全日本選手権大会〜明日はいよいよ最終日〜
11月17日(土)、兵庫県尼崎市の『あましんアルカイックホール・オクト』特設会場にて行われている『第45回全日本選手権』は、男子は昨日から続くベスト64とベスト32が終了し、大会も残すは最終日のベスト16となった。女子も2日間のステージ1が終わり、ベスト16を決めている。 大会6日目のこの日も、連日と違わぬハイレベルな攻防が繰り広げられ、土曜日でこれまで以上の観戦客がいたことも相まって、会場のボルテージは倍増。
吉岡正登は柯秉中を破るも、ベスト32戦でパゥワイに惜敗
1回転目の男子ベスト64では、先の日台対抗戦では思うような結果を残せなかった吉岡正登が、この日は大会準優勝経験もある台湾の柯乗中(台湾)に11-3と大差を付けて盤石の態勢でベスト32入りを決める。
次の回転の男子ベスト64、ラミル・ガレゴvs元世界ナインボール世界王者の趙豐邦(台湾)は、高度な技術の応酬が止めどなく続き、ヒルヒルまでもつれ込むと、試合時間はおよそ3時間にも及ぶ状態となっていた。最後は9番ボールを沈めて雄叫びを上げたガレゴが、続く10番も決めて勝ち名乗りを上げる。
敗れはしたものの、会場の観客を魅了してやまなかったレイズ
3回転目の謝佳泰vs水下広之も手に汗握る試合展開で、観客の注目を集めた。序盤にリードを広げられた水下がそこから自慢のシュート力を武器に、巻き返しを見せ8-8と同点にまで持ち込む。しかし、そこからが続かず、悔し涙を飲むことなった。
ベスト32に突入した4回転目では、エフレン・レイズとリー・バン・コルテッザのフィリピンのトップ選手同士のデッドヒートが繰り広げられた。試合は、先行を許したレイズが終盤に掛けて驚異の追い上げでヒルヒルにまで持ち込む。最終ゲームをレイズが落とし、コルテッザの勝利に終わったが、リーチを掛けられた状況から同点に追い付く様には、レイズのスキルという範疇を超えた何かを感じさせた。
同回転の吉岡vsパゥワイは、初戦の勢いのまま吉岡が先行を図ったが、パゥワイに中盤から猛追を許し、シーソーゲームの末にヒルヒルに突入。最終ゲームの終盤の緊張の場面で迎えたセーフティ戦で吉岡が相手に屈し、掴みかけた勝利はその手から離れていった。
ベスト32が最終回点を残すのみとなった時点で、日本人選手が全員敗退している中、最終回点では青木亮二が傅哲偉(台湾)と対戦、福本宇太郎がシェーン・バン・ボーニングと激突したが善戦及ばず、日本人選手の全日本選手権が終了となった。
最終回転では福本宇太郎を撃破、USオープンに続くWPAランキング戦連勝を狙うボーニング
一方、女子は、勝者3回戦で梶谷景美を下した木村真紀が、ステージ通過。曽根恭子と李佳の2人もそれぞれ佐原弘子、林沅君に勝利し、JPBAの3選手が勝者側からステージを突破。
梶谷を下して勝者側からベスト16入りの木村真紀