JPBF東日本プロマスターズ 第8回ビリヤード アカデミーZ戦
優勝の船木耕司は今シーズン2勝目
今年4月に「第7回」を開催した『東日本プロマスターズ』の第8回大会が11月11日(日)、前回と同じく東京・五反田の『ビリヤード アカデミーZ』で行われた。第7回優勝者の小野寺健容を含む14名が、30点シングルトーナメントで競い合った。
会場となったアカデミーZにはキャロムテーブルが3台ある
その小野寺は、緒戦となるベスト8でベテランの
島田暁夫に2アベ(アベレージ2.0)ペースで撞かれて17-30で敗戦。この日の島田は、小野寺の前には日本のエース、
梅田竜二を討ち取り(30-26)、後には好調の
新井達雄を退け(30-18)と、3年ぶりの優勝の輪郭がくっきりと見えるプレーでファイナルへと進んだ。
さて、反対の山には
肥田緒里恵と
福本綾香という、11月の『世界女子スリークッション選手権』を控えた女傑が2名。肥田は緒戦のベスト16で良い所なく
界敦康に敗れた(7-30)が、福本綾香はアカデミー所属の成瀬寛を破って(24-24。※レディースハンデ24点)、レディース限定戦以外で初のベスト8進出。その福本を止めたのは、これまた界(30-19)。界も女子プロ2名を連破してのセミ・ファイナル進出は初めてだっただろう。
初めて、ということで言えば、元JPBAプロとしてナインボールの『世界選手権』で優勝('94年)、'08年にJPBFプロに転向した
奥村健が、緒戦で
竹島欧を倒し(30-12)、自身初のベスト8入りを決めている(※今年10月の『全日本シニア』2位を除く)。奥村はベスト8でトッププロの
船木耕司に敗れた(23-30)が、その戦いぶりや佇まいはすっかり「スリーのプロ」のそれである。
優勝した船木と2位の島田
本題に戻ると、奥村を倒した船木は、セミ・ファイナルで界にも勝利してファイナルへ(30-23)。島田との一戦は中盤まで全くの五分だったが、船木は10点
ハイランで一気にツーモアとし、白星を大きく引き寄せた。島田もそこから2キューで5点を当て、スリーモアとしたが一歩及ばず。最後は船木が2点を撞き切って勝負有り(30-27)。今年のランキング対象試合では9月の『東北選手権』以来となる2勝目を挙げた。
参加14名。前列中央がアカデミーZ専属プロの成瀬寛
表彰式で皆に祝福された後、大きく息を吐いた船木。そこでしみじみと語られた言葉は次項でお届けしたい。
〈T.KOBAYASHI(B.D.)〉