グランプリイースト第7戦 at 六本木
スリリングなプロツアー全7戦が、最もスリリングなフォーマットを採用した最終戦で完結した。しかも、ローvsハヤトというこれ以上ない組み合わせのファイナルで。
決勝会場は恒例となった『バグース六本木店』
10月14日(日)、東京の『バグース六本木店』(土曜の予選は関東の各会場を併用)で開催された『グランプリイースト第7戦』は、
羅立文が大会の優勝とグランプリイースト年間ランキングMVPといういわばダブルタイトルを獲得した。
グランプリ3勝目。最終戦優勝でMVPを決めた羅立文
参加プレイヤー達はやはり皆、今回限りのブレイクショットのルール(詳しくは
こちら)に手を焼いていたようだ。いわゆる「強めのカットブレイク」を選ぶプレイヤーが多かった。豪快なブレイクからのマスワリの応酬......とはいかなかったが、さすがは東日本のトッププロ達。ひとたび配置が紐解けるとスピーディーに取り切りを決めていた。
優勝した羅は、ベスト16で
浦岡隆志に8―3、以降、
藤原貴志に8―4、
塙圭介に8―5と連破する。そしてファイナルの相手は
土方隼斗。土方は大会前のグランプリ年間ランキングで羅と同率1位。つまり、最終戦にふさわしく、勝った方が年間ランキング1位に輝くという、実に緊張感溢れるファイナルとなったのだ。
3年連続MVPを狙った土方だったが、ファイナルでは紙一重の差に泣いた
ゲームは互いを意識し合った熱いバトルでありながら、ミスの少ない非常に締まった内容となった。羅優勢で中盤まで進むが、土方も必死に食らい付いてくる。この日の2人に技術的な優劣はないのではないか。後に羅本人も語ったように、「わずかに僕のブレイクが良くて」、土方のブレイクがアンラッキーだった。
追い掛ける土方が6―7として迎えた第14ゲーム。土方のブレイクは
スクラッチ。もちろん羅が丁寧に取り切って勝利を決めた。スコアは8―6。年間ランキングレースが、最終戦のファイナルの2点差で決まる、そんな激闘の2012グランプリイースト戦線であった。
なお、最優秀アマチュア賞は持永隼史が受賞している。持永は11月の全日本選手権の参加資格(交通・宿泊費補助金含む)を獲得した。
〈T.KOBAYASHI(B.D.)〉
■グランプリイースト年間ランキング(確定。10位タイまで)
1位:羅立文 1080pts
2位:土方隼斗 1020pts
3位:塙圭介 840pts
4位:栗林達 820pts
5位:浦岡隆志 800pts
6位:鈴木清司 ・西嶋大策 760pts
8位:高橋邦彦・虻川修 680pts
10位:井上浩平・松田渉・菊嶋淳史 660pts