この大会はその名の通り、シニアプレイヤー(60歳以上)日本一を決めるもので、今年はJPBF所属プロを含む計39名が出場し、15点ゲームのスリリングな戦いが繰り広げられた。
ステージ1・2が戦われた『ビリヤード アカデミーZ』での集合写真
(共にJPBF)の2人。島田は'98年バンコクアジア大会の金メダリストで、奥村は'94年ナインボール世界選手権王者にして'08年にキャロムに転向したミスタービリヤード。さらに2人共が、現在も現役のトッププレイヤーということもあり、豪華な顔触れに会場内も大きな盛り上がりを見せる。
決勝会場となった『ビリヤード ニッカ』での集合写真
まず奥村は予選から無敗で決勝トーナメントに進出する一方、圧倒的な力を見せ付けながら勝ち進んできた島田が2ndステージで市川利夫(JPBF)に14-15と敗れて終了となる。4名で戦われる決勝トーナメントには、奥村、堀家聰臣、肥田明、市川のいずれもJPBF勢が進出した。
奥村が堀家を破り、肥田が市川を下して、どちらが勝っても大会初制覇となる決勝戦。この試合は'10年に初出場して3位、昨年5位入賞を果たし、3度目の挑戦となった肥田が18キュー、15−12で奥村を破り、見事に初優勝を飾った。
大会ベスト4。左から3位タイ・市川、優勝・肥田、準優勝・奥村、3位タイ・堀家
15点というショートゲームではあるが、出場選手は1日の内に何度も会場を移動し、その度に違ったコンディションで戦わなければならないというタフさも求められた今大会。いずれのプレイヤーも技術とこれまで培った経験だけなく、瞬発力、持久力という体力的な部分でもシニアという枠では語れないハイレベルなパフォーマンスを魅せ、まさに「体育の日」が相応しい一日となった。