JPBAトッププロとスヌーカー選手が対決
ポケットビリヤードのトッププロ・川端聡はスヌーカーでも一流だった
7月9日(月)、東京・荒川区にあるスヌーカークラブで、川端聡や高野智央らJPBAのプロ選手が、福田豊と桑田哲也(JSA)とスヌーカーで対決するイベント『川端聡&高野智央来襲!! スヌーカーエキシビジョンマッチ』が行われた。
メインカード「桑田哲也 vs 川端聡」以外のカードはインターネットによるファン投票によって決められるというファン参加型のイベントで、試合の合間のセンターショット対決には、数多くの来場者が挑戦。普段からスヌーカーをプレーする人や初めてスヌーカーテーブルを見たという人まで、さまざまな人たちがスヌーカーを楽しんだ。
川端のプレーに福田豊も真剣に応えた
試合はそれぞれJPBA vs JSAという構図の基に進行。最初に行われたのは、シックスレッド・スヌーカーによる福田豊 vs 川端聡の試合で、それぞれが1フレームをモノにし、的球の黒を先に入れた方が勝ちというブラックボールゲームで決着を付けることになり、福田が川端に競り勝った。
JPBA vs JSAのペアマッチの前にトークを繰り広げる4選手。左からラウンドガールを務めた雑誌専属読者モデルの吉田理紗さん、福田豊、桑田哲也、高野智央、水下広之
次に、水下広之・高野智央 vs 福田豊・桑田哲也は賑やかな雰囲気の中、プレーした選手達もペアを組んだ相方とのトークでギャラリーの笑いを誘うなど、終始笑い声の絶えないイベントならではの試合となった。そんな中、タイに住んでいたころにスヌーカーを覚えたという高野のプレーは、普段ポケットでしかその実力を見た事がないという人々を多いに驚かせていた。
高野のロングポットはこの日、ギャラリーを最も沸かせたプレーの1つだった
メインイベントとして行われた桑田vs川端は、今までの試合とは少し趣が異なり、ギャラリーも今までの和やかな空気から観戦モードに切り替わる。試合は本職としてプレーしている桑田哲也が勝利したのだが、川端もポケット界屈指の実力者としてその腕を如何なく発揮。両者のプレーは見る者たちを、釘付けにしていた。
桑田哲也は、本職のスヌーカープレイヤーの実力を観戦者に知らしめた
試合後、桑田は「普段、スヌーカーをプレーしていて、これだけ多くの観客に見られることがないので、自分の成長のためになった。結果については川端さんに気を遣ってもらった部分もあるんだと思います」と語った。川端は「(自分が撞いて)全然入らないのに、あれだけ入れるんだからすごい」と、桑田のプレーを賞賛した。
このイベントで試合に出場すると供に、イベント開催のために尽力した福田豊は「スヌーカーのイベントにこれだけ人が集まるなんて信じられない」と語りながらも、次なる構想を既に頭に描いているようで「今度はJSA側がJPBAの方に出向いて、イベントみたいなことをやりたい。実はそのためのゲームも考案中なんです」と新たな展開を期待させる発言を残した。
多くのギャラリーが駆け付け、ネットで配信された映像も好評だった今回のイベントは、スヌーカーをあまり知らないという人にとっては、見慣れたポケットの選手が撞いている姿を見ることで、より身近に感じられるものとなった。これまでメディアへの露出が少なかったスヌーカー界にとっても、これから盛り上がりを見せるためのカンフル剤になったのではないだろうか。