第7回ヤマニカップ
世界トップの力を存分に魅せて2連覇を果たしたサンチェス
5月31日(木)から4日間に渡り、東京・小岩の『ヤマニ』で開催されていた、スリークッション公式戦『第7回ヤマニカップ』が6月3日(日)に終了した。優勝は本命のダニエル・サンチェス(スペイン)。これで本大会2連覇、3度目の優勝だ。
会場となった『ヤマニ』には連日多くのファンが詰めかけた
土日の2日間、9名総当たりのリーグ戦(40点ゲーム)で争われたファイナルステージで、サンチェスは緒戦から順調に白星を重ねたが、土曜日の最終試合、vs梅田竜二戦で敗北を喫した。これはヤマニの所属プロであり、世界選手権覇者でもある梅田を褒めるべき内容(22イニング・40―26)で、この梅田の奮闘のお陰で2日目がより面白くなったことは間違いない。
しかし、世界選手権優勝3度を誇る「スペインの至宝」はこれで崩れることなく、2日目に入ってもワールドクラスのキューさばきを見せた。1敗を守り続け、最終試合はスペインの後輩にあたる巨漢プレイヤー、ルーベン・レガスピとの試合。レガスピも小野寺健容に負けた1敗のみのため、これが優勝決定戦となった。
果たしてゲームはハイレベルな接戦となったが、27―26とサンチェスがリードした18イニングで、サンチェスが13点のランを叩き出し、一気に試合を決めた。最後は取り口が制限された難球をスーパーショットでクリア。詰め掛けたギャラリーを大いに沸かせての戴冠となった。9戦して8勝1敗、アベレージは1.866。やはり抜きん出た実力を備えている。
サンチェスに唯一黒星を付けた梅田竜二が、レガスピをAVで上回って2位となった
梅田は森陽一郎とレガスピに負け、レガスピと同じく6勝2敗で大会を終えたが、アベレージ(梅田1.575、レガスピ1.495)でレガスピを上回り2着。大会運営にも奔走しながらも、さすがの安定感を見せた格好となった。
なお、注目の18歳のアマ戦士、森雄介は1勝7敗で9位に終わったが、小野寺戦で挙げた勝ち星は、大会初の「ファイナルステージでのアマ選手の白星」である。森は今後着実に勝ち星を増やすだろう。この名前はぜひ覚えて頂きたい。
T.KOBAYASHI(BD)