プレイヤーピックアップ 吉岡正登
偉大な先輩を相手に気持ちは絶対に逃げない
今年の『エイトボールオープン』でプロ公式戦初優勝を飾った大阪の吉岡正登。プロ4年目で26歳の彼が昨日に行われた『西日本グランプリ第3戦』でファイナル進出を果たし、「尊敬する先輩」である大井直幸に挑戦した。
決勝戦での対戦は昨年の北陸オープン以来2度目。決勝戦の直前に声をかけると、目を輝かせながら「最高の舞台が整いました」とコメント。今回は完敗という結果に終わるも「すごくいい経験ができて、(大井を倒す)可能性はまた高まりました」と、敗戦に得たものいかに大きいかを示した。
「直近の2週間ほど調子がまた上がっていたのですが、詰めが甘いですね。(30秒ルールで)リズムに乗れたけど、慎重になるべき箇所を見極められなかった」と自己反省も忘れない。
フォームからグローブまで大井似の吉岡
長身に甘いマスクも手伝って女性ファンも多い吉岡だが、プロとして高い意識を備えており、常にスタートラインに立ってダッシュを繰り返すような印象も受ける。今回は「回転を追うごとに『20秒』と言われる回数が増えたので、気持ちに迷いが生じたり、ショットセレクションに誤りがあったように思います」。
こう示した上で「この点をこれから意識して練習をしたい。1個1個の判断を早くできるように」と次なる練習課題を見つけた様子。そしてこう付け加えた。「正直、日本で一番、大井さんのことを意識しているのは僕だと思うので、倒せる可能性も自分が一番高いと思っています。あと3回以内に必ず勝ちます」。
爽やかな笑顔が伴っているものの、眼光から本気が伝わってくる。「いっそのこと、もう『因縁の対決』とでも書いてください」。今回のファイナルはCBNTでも配信されるので、打倒・大井の最右翼として名乗り出た吉岡が言うところの『因縁の対決』序章をぜひ見ておいていただきたい。