プレイヤーピックアップ 肥田緒里恵
未だ世界選手権では負けなし。肥田緒里恵プロは日本が誇る女性アスリートの一人だ
写真/飯村潤
5月27日に開催された『第13回アダムレディース3Cエメラルドカップ』で、林奈美子を破って自身大会3度目の優勝を飾ったJPBF(日本プロビリヤード連盟)所属の肥田緒里恵プロ。肥田明・一美というJPBFプロを両親に持ち、物心つくずっと以前からビリヤードテーブルを遊び場に育った彼女は、現在世界選手権3連覇中。正式な世界選手権となる以前のプレ大会を含めると、'99年以来、世界で負けなしの「日本最強」のビリヤードプレイヤーだ。
小学校の頃は「どちらからというと、やらされている感満載」だったビリヤード。しかし、4年生で『全関東女子四ッ球選手権』で公式戦初優勝。その頃には「ビリヤード天才少女」としてTV番組にも多数出演するなど、あっという間に日本でも有数の女子プレイヤーとなった肥田プロ。以降、中学から高校と進むにつれて、「自主的に、真剣に」プレーをするようになり、母である一美プロに次ぐ2人目の女子プロとして'95年にJPBFに入会。'99年、女子スリークッションにも「世界選手権」をという機運が高まる中、そのプレ大会としてオランダで開催された『World Ladies 3-Cushion Masters』で見事に優勝を果たしたのだった。
'08年、トルコで開催された第3回大会で3連覇を達成
その後も、国内の大会で時に男子プロとも激しい戦いを繰り広げながら、さらに実力を付けた肥田プロは、'02年、2度目のプレ大会としてスペインで開催された『World Ladies 3-Cushion Challenge Cup』でも優勝。さらにその2年後から2年毎に、スペイン、オランダ、トルコで開催された3度の世界選手権でも全て優勝し、押しも押されもしない「世界の女王」となった。
今年11月、正式な『世界女子スリークッション選手権』としては4回目となる大会が東京で開催される事となった。「日本開催はやはりとても嬉しいです。本番ではできるだけリラックスして自分らしい試合がしたいですね」。5月初旬の取材時(記事は6月4日発売の7月号特集『球女子!』内に掲載予定)に、大会実現に尽力した関係者への感謝の言葉と共に、世界選手権に向けた想いを語ってくれた肥田プロ。現在7名が所属するまでになったJPBF女子プロプレイヤーとともに、ディフェンディング・チャンピオンとしてこの大会に臨む。