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過去のニュース(2012年)

2012.03.19 トーナメント

醍醐雅人選手優勝、13年ぶりにアマチュアが戴冠

第62回全日本オープンローテーション選手権大会(G3)

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醍醐雅人選手

第62回全日本オープンローテーション選手権大会』は、JPBAのポイント対象となっている公式戦でローテーション種目を採用している唯一の大会。今年のナンバーワンプレイヤーを決める戦いは、3月18日(日)に兵庫県姫路市の『クエッション』で開催された。

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開会式では、前年度優勝の青木亮二が選手宣誓

ローテーションという15個のボールを使う競技の歴史は、さかのぼれば日本国内にポケットビリヤードが普及した時に始まり、ローテーション=プール(ポケットビリヤード)という時代も短くなかった。そしてナインボールの浸透と共に、主役の座も交代して現在に至っている。そんなローテーションで競う、年に1度のプロ公式戦。全国の各ブロック予選を通過した64名が集い、いつもと少し違う雰囲気の中で日本一を競い合った。日頃、ローテーションを撞く機会が少なくないアマチュア選手も14名がこのステージに。開会式では昨年の覇者である青木亮二が選手宣誓を務めて熱戦の火蓋が切って落とされた。決勝シングルは32名で行われ、その緒戦を制した16名はバラエティに富んだ豪華な顔ぶれに。さすがに短期戦らしい緊張感に包まれるも、元世界王者の高橋邦彦や現世界チャンピオンの赤狩山幸男らも順調に準々決勝に駒を進めた。8名に絞られた時点で残るアマチュア選手は醍醐雅人選手と増渕享士選手の2名。いずれも関東を拠点に名を馳せるプレイヤーだ。ここで醍醐選手が鎌田充昭を、増渕選手が高橋を破って、準決勝のアマ対決が確定。一方の山では連覇を狙う青木が松村和彦に、川端聡も赤狩山に敗れて、それぞれ5位タイの成績で終了した。醍醐選手は準決勝でも落ち着いた様子で徐々にリードを広げると、終盤の増渕選手の猛追を振り切って勝利を収める。また、赤狩山が1ラック目を制したプロ対決だったが、2ラック目以降を松村が掌握する形となり、第3ラックを2キューで完璧に撞き切った松村が自身プロ公式戦で初となる決勝戦進出を決めた。決勝戦では前半を2ラックを松村リードで折り返すが、次ラックで醍醐選手が攻勢に転じて互角の状態で最終ラックへ突入。両者ともに極限の緊張状態で戦い抜いた結果、ラスト2球勝負のゲームボールを醍醐選手が沈めて、同大会で実に13年ぶりとなるアマチュア選手の戴冠が決まった。ビッグタイトルを手にした醍醐と1日で金星の山を築き上げた松村。今後の活躍に大きな期待が寄せられる。