第23回全日本女子ナインボールオープン(G3)
河原千尋
『第23回全日本女子ナインボールオープン』が兵庫県姫路市の『クエッション』において3月3日~4日(土・日)に開催された。参加者は37名(プロ32名、アマ5名)。
会場の様子
1つのトーナメントで選手の力量を測るのは難しいが、数戦の流れでプレイヤーの状態は概ね知ることができる。この点を踏まえて、今期2戦目となった今大会を開幕戦と比較しながら振り返ってみたい。2日目はベスト16からスタート。この中に前戦でも同位置に入っていたのは8名で、さらに準々決勝でみると、梶谷景美、高木真樹子、夕川景子、久保田知子という4名が2戦連続となるベスト8入りを果たしていることがわかった。結果、準決勝のカードは河原千尋-久保田、梶谷-夕川という組み合わせに。ここで河原は4-4に追いつくと、2マス連続でラッキーインを交える珍しいマスワリでゲームの大勢を決して本大会3年連続の決勝進出を決めた。もう1つのテーブルでは序盤に2連発を交えてダッシュを決めた梶谷に対して、「テーブルコンディションを難しく考えすぎた」という夕川に"らしくない"ミスも続き、完封勝ちで梶谷がファイナルへ。大会3連覇を狙う河原と6年ぶりの大会制覇を目論む梶谷の決勝戦は見応えのある好ゲームに。オープニングマスワリで先行した河原が第4ラックもマスワリで決めて3-1とリードを広げたところで梶谷がタイムアウト。しかし河原は握った流れを離さず6-3で王手をかける。ターニングポイントとなったのは第10ラックで、梶谷がチャンスから取り切って6-4。さらに河原にチャンスを渡すことなく2点を加えてフルゲームに突入。だがラストゲームのセーフティ戦を制したのは河原で、自身初となる同一大会3連覇を達成した。「今回は運勢があった。特に準決勝と決勝はラッキーで、次回は運勢がなくても勝てるよう練習してきます」と"勝って冑の緒を締める"コメントを残した河原。この偉業は紛れもなく実力。今年も河原が国内戦の軸となるのか否か、目を離すことなく追いかけて見極めたい。
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