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Union Mondiale de Billard(UMB)

2024.07.23

世界ビリヤード連合

●国際的な発展を担う組織として1959年に設立

キャロムビリヤード初の世界的な統括組織は、1923年に設立された『国際アマチュアビリヤード連盟』 (Union Internationale des Fédérations des Amateurs de Billard、UIFAB)で、その頃からスリークッション世界選手権などの国際大会が開催されてきた歴史を持つ。UMB(Union Mondiale de Billard)は、その活動を担う新たな統括組織として1959年に設立されて以来、世界的なキャロムの発展と普及を目的として活動を続けている。WPAと同じく、1992年に設立されたWCBSの創設メンバーで、現在はその傘下にあり、オリンピックへの参加を大きな目標として、ビリヤードスポーツ全体の発展と、各競技の普及も大きな目標としている。

●傘下のアジア連盟にはNBAが加盟

UMBは現在、『AFRICAN & MIDDLEEAST CAROM CONFEDERATION』(AMECC・アフリカ&中東)、『Confederación Panamericana de Billar』(CPB・北中南米)、『Asian Carom Billiard Confederation』(ACBC・アジア)、『Confédération Européenne de Billard』(CEB・ヨーロッパ)の4つの大陸連盟(CF)を傘下に置き、スリークッション世界選手権、女子スリークッション世界選手権、国別対抗スリークッション世界選手権、さらに各国のトッププレイヤーが世界を転戦するツアーであるワールドカップなどを公認・開催している。日本の傘下組織はACBCに加盟する『公益社団法人 日本ビリヤード協会』(NBA)となっている。

今年の国別対抗戦では日本から出場の梅田竜二と宮下崇生ペアが3位タイに入賞

●プレイヤーに影響を与えるPBAとの軋轢

長らくプロプレイヤーも含めて完全に世界のキャロムを統括してきたUMBだが、UMB傘下には入らず、独立組織として2019年に、ビッグスポンサーを擁して華々しくスタートを切った韓国スリークッションプロツアーの『Professional Billiards Association』(PBA)が登場。これに対し、UMBが公認のないPBAツアーに出場したプレイヤーに制裁を課すなど反応したため、現在はキャロムのトッププレイヤー達はどちらに所属するかを選択し、2つの組織に分かれて活動を行っている。

日本においてもそれは同じで、NBAの加盟競技団体である『日本プロビリヤード連盟』(JPBF)に所属するプロのうち、小林英明、森雄介、肥田緒里恵、界文子、東内那津未、林奈美子、小林涼子の7名は、PBAでプレーすることを選択しているため、現在はUMBが公認する世界選手権だけでなく、男女の全日本スリークッション選手権大会にも出場することができない状況にある。

今年の全日本選手権にもPBAプレイヤーの姿はなかった

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