プロビリヤード連盟

●世界最高峰のプロスリークッションツアー

もともとプールよりもキャロムが盛んな韓国で2019年に誕生したProfessional Billiards Association（PBA）は、男子のPBAと女子のLPBAに分かれ、それぞれ年間7〜9試合のトーナメントと、年間王者を決めるワールドチャンピオンシップを中心にして戦われているプロスリークッションツアー。スタート時から韓国財閥のSKグループの他、パナソニックなどの大手企業がスポンサーにつき、これまでキャロムの世界にはなかった高額賞金トーナメントを実現し、現在では世界各国からスタープレイヤーが集うハイレベルなツアーとして人気を誇っている。

その起ち上げ時には世界のキャロムビリヤードを統括するUMBや、その傘下にあって韓国国内を統括する韓国ビリヤード連盟（KBF）といった組織とツアーの認可に関わる摩擦があり、現在もその全てが解消されている訳ではないが、トーナメントのルールやフォーマット、積極的な対外発信を含めたトータルな演出など、観るプロスポーツとしての確立も目指しながら、UMBとは一線を画した独自路線を突き進んでいる。

現在PBAに所属する世界のトップスターには、スリークッション世界選手権を4度制覇しているスペインの至宝、ダニエル・サンチェスを筆頭に、トルコのセミ・サエギナール、ギリシャのフィリッポ・カシドコスタスらの世界王者らがいる。また、LPBAにはプールの世界でトッププレイヤーとして活躍した後にLPBAの顔となったキム・ガヨン、チャ・ユラムといった韓国の人気プレイヤーも所属している。

ダニエル・サンチェスは2023-2024シーズンからPBAに参戦

また現在、日本からPBA/LPBAに挑戦しているプレイヤーは、UMB傘下の『公益社団法人 日本ビリヤード協会』（NBA）の加盟競技団体である『日本プロビリヤード連盟』（JPBF）に所属する小林英明、森雄介、肥田緒里恵、界文子、林奈美子、東内那津未、小林涼子の7名で、このうち肥田、界、東内の3名はすでにLPBAで優勝経験を持っている。

写真提供：3-Cushion FOCUS by Young Hun Kim