エクレント・カチ

写真提供：wnt.

●世界選手権制覇2回、当代最強のテンボーラー

2021年と2023年の2度に渡りテンボール世界選手権を制し、ワールドトップスターの1人として、wnt.を主戦場に活躍を続けているエクレント・カチ。現在wnt.ランキングは3位、WPAランキングは23位で、ファーゴレートは834で世界7位となっている。

1999年1月29日にアルバニアで生まれ、8歳でビリヤードを始めたカチが一気にブレイクを果たしたのが2017年。18歳の高校生だったカチは、この年にスタートしたエイトボールを種目とする『World Pool Series』（WPS）の第2戦でフィリピンのカルロ・ビアドを破って国際トーナメント初優勝を飾ると、初出場のUSオープンで準優勝、さらにWPSのグランドファイナルでも優勝してワールドプールシーンに衝撃を与えた。

2017年、1年で活動を休止してしまったが、当時ワールドトップスターが大挙参戦していたWPSで2勝を挙げた（写真提供：WPS/JPP）

その後しばらくは優勝から遠ざかっていたカチだったが、コロナ禍を経て久々に開催された『テンボール世界選手権』決勝で大井直幸を下して初の世界選手権タイトルを勝ち取り、さらに昨年の同選手権で2度目の制覇を達成し、さらにwnt.メジャーイベントの1つ『UK OPEN』で初優勝を飾った。今年に入り、ビッグトーナメントを中心に世界を転戦しており、優勝こそないものの、優勝賞金25万ドルがかかった『ナインボール世界選手権』で準優勝するなど、ワールドトップスターの1人としての存在感は健在だ。

2023年には2度目の世界テンボール王者となった（写真提供：PREDATOR PRO BILLIARD SERIES）