ヨーロッパが盤石の戦いで5連覇を達成
BETONLINE MOSCONI CUP@アメリカ・フロリダ州
アメリカ・フロリダ州の『カリビロイヤル・オーランド・リゾート』を舞台にスタートした、Matchroom(マッチルーム)主催による今年最後のビッグイベント『BETONLINE MOSCONI CUP』(モスコーニカップ)が、現地12月3日(火)に最終日を迎え、大会3日目を終え9-5とリードしていたヨーロッパが2勝を追加し、トータルスコア11-6で大会5連覇を達成した。
モスコーニカップは、アメリカとヨーロッパ、それぞれのwnt.トッププロ5名がチームを結成し、ナインボール5ラック先取(シングルス 、ダブルス、オープニングマッチはチーム戦)の対抗戦を行うイベント。ランキングイベントではないが、マッチルームが最も力を入れる、欧米のトップスターによる世界最高峰のナインボールバトルだ(出場選手は以下)。
大会最終日は、双方のプレイングキャプテンであるショウとウッドワードのシングルスでスタート。この試合はショウが、スクラッチミスやブレイクノーインなど調子に乗れないウッドワードに5-0で完勝し、スコアを10-5としてヨーロッパがリーチ。
後のなくなった第2試合のシングルス、アメリカは今年のナインボール世界選手権チャンピオンのゴースト、ヨーロッパはモスコーニカップ初出場で、今年wnt.メジャーの『ヨーロピアンオープン』に勝ったクラウスが登場。
この試合はゴーストが精度の高いプレーで一気に走り4-0でリーチをかけたが、ここからクラウスが驚異的な粘りを見せて追い上げゲームはヒルヒルに。ここを取ればヨーロッパの勝利が決まる最終ラック、ゴーストの④ミスでチャンスを得たクラウスだったが、手球との距離が近くなった⑤で2度撞きのファウル。ここから残り残り4球をクリアしたゴーストがアメリカの望みをつなぐ勝利を挙げた。
この日最後となった第3試合は再び登場したキャプテンのウッドワードとサンチェスルイスの対戦。 サンチェスルイスのスクラッチから先制したウッドワードは、プレッシャーがマックスになる中でも、ホームのギャラリーを煽りながら好プレーを展開。
しかし対するサンチェスルイスも冷静さを失うことなく、ワールドクラスのプレーを見せ、試合は第6ラックを終えて3-3。ここから先にリーチをかけたのはウッドワードだったが、第8ラックで決めに行った③サイドバンクが外れると、残りを捌いたサンチェスルイスがヒルヒルに持ち込む。そして最終となった第9ラック、サンチェスルイスが2個インのナイスブレイクからのマスワリで激戦に終止符を打つとともに、ヨーロッパに勝利をもたらした。
なお大会MVPには、通算7度目のモスコーニタイトルを獲得し、今大会でも4勝を挙げたショウが選出された。これでショウは自身3度目のMVP獲得となり、さらに今回プレイングキャプテンとして大会史上初のMVPプレイヤーとなった。
今年10月にフィリピンで初開催された『REYES CUP』でアジアに敗れたヨーロッパだったが、1国で戦うアメリカに対しては、その戦力差通りのスコアで完勝。今回初出場したクラウスのようにwnt.によってさらに層が厚くなったヨーロッパ、モスコーニカップが同じフォーマットで開催される限り、連勝記録はさらに伸びていきそうだ。
写真提供:Matchroom Pool
大会動画:Matchroom Pool