チームアジアが優勝まで2勝、9-3にリードを広げる
REYES CUP@フィリピン・マニラ
wnt.の母体であり世界的なスポーツプロモート企業Matchroom主催によるヨーロッパvsアジアのチームマッチ『REYES CUP』(レイズカップ)。7-2とチームアジアの大量リードで迎えた大会3日目には3試合が行われ、ここでも2勝1敗と勝ち越したチームアジアが9-3とさらにリードを広げ、優勝まであと2勝に迫った。
今大会は、全てがナインボール、5ラック先取で、4日間に渡り5対5のチームマッチ3試合、シングルス12試合、ダブルス6試合の計21試合が行われ、先に11勝を挙げたチームがその時点で優勝となる(出場選手は以下)。
●チームアジア
ノンプレイングキャプテン:エフレン・レイズ(フィリピン)
1:アロイシウス・ヤップ(シンガポール/FR:828)
2:ヨハン・チュア(フィリピン/FR:828)
3:柯秉逸(台湾/FR:840)
4:カルロ・ビアド(フィリピン/FR:831)
5:ズン・クォック・ホアン(ベトナム/FR:811)
※FR平均:827.6
●チームヨーロッパ
ノンプレイングキャプテン:カール・ボーイズ(イギリス)
1:エクレント・カチ(アルバニア/FR:833)
2:ミッキー・クラウス(デンマーク/FR:787)
3:ジェイソン・ショウ(イギリス/FR:830)
4:フランシスコ・サンチェスルイス(スペイン/FR:841)
5:デビッド・アルケイド(スペイン/FR:813)
※FR平均:820.8
第1試合は今大会3試合目となるチーム戦で、ここまでの対戦成績は1勝1敗。ショウのナイスブレイクでスタートしたこの試合、まずは確実に先制したいチームヨーロッパだったが、ショウがマスワリまで残り4球の何でもない⑥をミスし、残り球をヤップがクリアしてチームアジアの1-0。さらに第2ラックではサンチェスルイスが難しい⑥を決めきれず、第3ラックではクラウスが⑨をミスして、アジアが3-0とさらにリードを広げる。
初戦のチーム戦はアジアが勝利
初戦を取って何とか反撃態勢を整えたいヨーロッパだったが、第4ラックは柯が1個インからスムーズなマスワリを決めて4-0とリーチをかけ追撃を許さない。第5ラックでカチがマスワリを返して1点を返したものの、第6ラックのヤップがヨーロッパにターンを渡すことなく、マスワリフィニッシュを果たして5-1。チームアジアが着実に優勝に近づく勝利を挙げた。
第1試合ハイライト(YouTube『Matchroom Pool』より
第2試合は大会2日目の第5試合として予定されていた、チュア&柯vsショウ&サンチェスルイスによるダブルス戦。2-0と先行したヨーロッパは、1点を返された後の第4ラックでマスワリを決めて3-1、さらに次ラックでも柯のブレイクノーインからランアウト態勢に入る。しかしここでサンチェスルイスが⑤で痛恨のキューミスファウルを犯してアジアに1点を返される。
チームヨーロッパはショウ&サンチェスルイスで大会初日以来の勝利
試合はここからアジアがさらに2点を奪い3-3の同点となったが、迎えた第7ラック、ショウが放った⑦コーナーバンクが外れて難しい⑦が残り、柯がこれ外す展開でヨーロッパが4-3とリーチをかける。そして第8ラックはサンチェスルイスが①、②、③インのナイスブレイクを決め、そのままランアウトしたヨーロッパが5-3として、大会初日以来の勝利をものにした。
第2試合ハイライト(YouTube『Matchroom Pool』より
第3試合は、本来であればこの日の2戦目の予定であったダブルス戦で、チームアジアがビアド&チュア、チームヨーロッパがカチ&ショウのペアで対戦に臨む。
今大会2度目となるカチのゴールデンブレイクでスタートしたこの試合、続くラックはヨーロッパが先にチャンスを得たが、カチが④をミスして1-1。ここから互いに点を取り合い、3-3の同点で迎えた第7ラック、ショウのブレイクは①インで取り出しの②もオープンの状況だったが、カチがこのシュートをミス。残りを取り切ったアジアが先にリーチをかける。
第8ラックのアジアのブレイクはノーインとなり、①を巡るセーフティ戦となったが、最後はビアドが①をサイドバンクでポケットに沈めて②へもポジション。ここから慎重に8個を取り切り5-3としたアジアが、9勝目を挙げ優勝まであと2勝に迫った。
大会は全21戦の内、半分強の12戦を消化した段階だが、この日さらにアジアが差を広げたことで、大会3日目はここで終了。急遽レイズと同時代にフィリピン2トップとして世界で活躍したレジェンドの1人であるフランシスコ・ブスタマンテと、2003年のUSオープンチャンピオンでアメリカを代表するプレイヤーとして活躍、現在はwnt.の解説も務めるジェレミー・ジョーンズによるエキシビションマッチが行われた。
ブスタマンテ(左)とジョーンズ
20時30分のスタート予定の大会最終日18日は、最速2試合でチームアジアの優勝が決まり、チームヨーロッパが猛反撃を成功させた場合、最大9試合が行われるスケジュールとなった。
写真提供:Matchroom Pool
大会ハイライト動画:Matchroom Pool