テクニカルアドバイザー・有田秀彰プロによる総評〜その③〜
第23回ビリヤード検定A級、S級課題のポイント

皆さん、こんにちは。ビリヤード検定テクニカルアドバイザーのJPBA有田秀彰です。ここまでC級課題、B級課題について解説してきましたが、今回は第23回ビリヤード検定のA級、S級課題についての総評をお伝えしたいと思います。
●A級課題総評
まずはA級課題に関してですが、受検された方の約半分がグレードを獲得し、半分が不合格となっていました。これも前回お伝えしたB級課題に通じるところがありますが、単純なシュート課題で得点を取れなかった人やコンビやキャノンといった、シュートでも一つボールが増えた関係のショット、また手球のコースやセーフティといった実戦的な場面での課題がうまくクリアーできずに得点が伸びなかった人が多かったようです。

A級課題受検者の平均成功率
これらは「ビリヤード検定必修課題集110」や過去問でも同じような課題が多くありますので、次回受検する際にはぜひそういったものもご利用いただき事前に練習して取り組んでみてください。

最も成功率の高かった課題2
受検された多くの方は既にビリヤードをプレーして数年以上経っていると思います。そうなると少し「マンネリ」を感じてしまう人も中にはいらっしゃると思いますので、ぜひ「ビリヤード検定」をきっかけに改めて自分の今現在の実力を客観視し、更なる上達のきっかけとしていただけたら嬉しいです。

最も成功率の低かった課題9
A1グレードは特に高めに設定していることもあり、今回当てはまる方がいなかったのでぜひA1グレードの獲得を目指し、さらにはS級にチャレンジする実力を身につけることを意識して普段の練習やゲームをプレーするようにしてみてはいかがでしょうか?(第23回A級課題はこちら)
●S級課題総評
次にS級課題に関して、受検者数が少なく総評としてはなんとも言い難い面もありますが、例えば全国大会にAクラスとして出場する、とか都道府県代表になるというような目標がある人にはもっと受検していただきたいと思っています。

S級課題受検者の平均成功率
もちろん試合で実際に対戦することが楽しいのは僕も同じですが、S級を受検するくらいの人にとってビリヤード検定は改めて自分の足りない部分を理解する機会になるように作成しています。過去には有名なプロやアマチュア選手たちにも受検していただきましたが、課題配置を見てすぐに「かなり手強い」と思ったはずです。

最も成功率の高かった課題9
とはいえ、前半の単純なシュート場面をどれだけハイアベレージでクリアできるかが、今後さらなる上達の鍵となるでしょうし、改めて「同じ配置を繰り返し練習する」ことの大切さを実感できると思います。

最も成功率の低かった課題8
今回または過去に受検された方も、まだ受検されたことのない方もぜひ腕試しのつもりで次回受検されることを期待しております!