【練習編①】Cクラスプレイヤーのための基礎練
真っ直ぐ、押し球、土手撞きを習得する
布川真理プロ
Cクラスプレイヤーが、まず目標にしたいのは初マスワリ! そのためにはまず基本的なショット力と手球コントロール力を身につけることが重要です。ここでは、『日本プロポケットビリヤード連盟』(JPBA)所属の府川真理プロが作成した基本を学ぶために最適な5日間練習メニューの中から、真っ直ぐ、押し球、土手撞きの練習法を紹介します(CUE’S2020年5月号『5日間集中上達プログラム』より)。
Menu1 色々な真っ直ぐを極める
●練習のやり方
①手球はセンターからヘッド側のレール際に自由に配置
②的球はセンターからフット側のレール際に自由に配置
③手球と的球の位置を決めたら、ストップショット・フォローショット・ドローショットを10回ずつ撞く
⑤終わったら的球・手球の場所(手球と的球の距離、的球とポケットの距離)を変えて繰り返す
●練習のポイント
・できる限り様々な距離を練習する
・クッションを、キューが真っ直ぐに出ているか見るガイドにする
・特に、どんな手球と的球の距離でもストップショットができるようになることを重視して練習
●ワンポイントアドバイス
薄い球や錯覚しやすい球は「正解の厚み」が曖昧ですが、真っ直ぐなら誰にとっても明快ですよね! なので、この真っ直ぐを入れられるというのは、シュート力を磨くための基礎となります! 色々な距離の真っ直ぐを、撞点を上下させながら身に付けましょう!
また、色々な距離でストップショットができるようになると、手球が的球に当たった時の「90度分離」のラインが出せるようになるので、手球コントロールの基本にもなります。押し球・引き球よりも、ストップができるようになることを何より大事にしてください!
Menu2 2種類の押し球
●練習のやり方
①的球・手球を下図のように配置
②手球が長クッションに入る押し球で的球を10球シュート
③手球が短クッションに入る押し球で的球を10球シュート
④それぞれ、ショットのスピードを変えながら②と③を繰り返す
⑤上下反転した配置にもトライ
●練習のポイント
・2種類の異なる押し球のラインを使い分けられるようになるための練習
・短クッションに入れるためには弾けさせずに「キレイに押す」感覚を大事にして、長クッションに入れる押し球の時よりも、より上の撞点を使うようにする
●ワンポイントアドバイス
いくつかの種類の押し球を使い分けるようになるための第一歩となる練習です。ただし、手球の行方ばかりに気を取られず、まずはしっかり的球を入れるところから。押し球のコツは、ストロークでキューをあまり上下させないことです。狙った撞点に向かって真っ直ぐキューを撞き貫きます。また、常に「どんなスピードでどんなストロークをするのか」イメージしてそれ通りにキューを振ることができるよう意識しましょう。これは押し球に限らず、どのショットでもしっかりイメージしてほしいことですね。
Menu3 土手撞きを攻略
●練習のやり方
①的球・手球をそれぞれ下図のように配置(真っ直ぐに)
②手球はクッションタッチ
③的球のシュートを繰り返す
④ある程度の確率で③ができるようになったら、的球をシュートしながら、手球を同じポケットにスクラッチさせるように撞く
●練習のポイント
・土手撞きの難しさがよくわかるようになる
・撞点が左右にズレるとシュートの精度が落ちやすくなるので、必ずボールの真上を捉えられるようにする
・正確さを心がけて、少しだけスピードを出すことができればスクラッチもできるので「強く撞こう」という意識は持たないように
●ワンポイントアドバイス
土手撞きで注意してほしいのが「構えている撞点が、本当に左右にズレていないか」をよく確かめることです。レール際の球は、レールのラインの影響で撞点の位置を錯覚しやすいです。正確に真上を捉えるコツは、「ボールの一番高い部分」を見付けること。一番高くなっている部分の直下を捉えることを意識すれば、錯覚に惑わされにくくなります。
また、手球を見やすくするために、ブリッジをあまり手球に近付けすぎないことも、土手撞き上達のコツです。