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台湾プール、復活に向けて活発化する動き

2025.02.05

CTPBA職業撞球巡迴賽第一站 & CPBA 10 Ball Exhibition Match

男子では柯秉逸(FR:843)、柯秉中(FR:840)、張榮麟(FR:830)、呉坤霖(FR:812)、女子では周婕妤(FR:775)、魏子茜(FR:752)、陳佳樺(FR:743)、王婉菱(FR:733)らを筆頭に、ベテランから若手まで、世界で戦う多数のトッププレイヤーを擁し、フィリピンと並びアジアンプール最強国として知られる台湾。

1990年代から2000年代にかけてナインボール世界選手権や男女プロツアー、さらにワールドトップスターが揃う女子最高峰のトーナメント『アムウエイカップ』などを開催し隆盛だった台湾プールだが、その後2010年後半から2020年代前半にかけて低迷する時期があり、プロツアーも開催されず、現在は復帰している呂輝展や王泓翔などのトップクラスの中でも活動を休止するプロが現れる状況だった。

しかし2023年にwnt.が本格的にスタートし、WPA/acbsもそれに対抗するように世界各国での国際トーナメントを拡充してワールドプールシーンが活性化したことが契機となり、台湾プールは再び活気を取り戻そうとしている。

現在の台湾プールは、ナインボール世界選手権を2度制したレジェンドプレイヤーの1人である趙豐邦が会長を務める、WPA/ACBS傘下の『Chinese Taipei Billiards Federation』(TBF・中華民國撞球總會)が統括。昨年はこの組織がWPA/ACBSと連携して公認大会の『2024 Formosa Cup ACBS Asian Pool Championship』と『Asian Pool Championship U19 Boys』を開催した。

さらにWPA/ACBSと対立するwnt.のランキングイベントについては、TBFを通すことなく、スポンサーを集め、独立したオープンイベントとしてプロモート会社が運営を行う形で、1月と12月に2回の『Universal Chinese Taipei Open』を行っている。

そしてこの流れが今年も続く中で、ほぼ10年ぶりにプロツアーが復活し、その第1回大会が7日〜8日(金・土)の2日間に渡って開催されることとなった。

『2025 CTPBA職業撞球巡迴賽第一站』(CTPBAプロツアー第1戦)は、TBFが主催し、wnt.ランキングイベントも手掛ける『Fullcan Sports』が運営を担当する、wnt.ルールで行われるトーナメントで、今回は台湾のプロ選手だけではなく、アジア圏のトッププレイヤーも出場する。ちなみにCTPBAは『Chinese Taipei Pro Billiard Association』の略称で、日本のJPBAにあたるTBF傘下のプロ協会だ。

さらにプロツアー開幕前日の6日(木)には、台湾のエースで、ナインボールとテンボールのダブル世界女王の周婕妤と韓国のエースであるソ・ソアがテンボール、11ラック先取、勝者ブレイクで戦うエキシビションマッチも開催され、こちらはFullcan Sportsがライブ配信を行う予定となっている。

2025年に入って次々にイベントを行い、7月にはWPA公認のビッグイベント『Dynaspheres WPA 8-Ball World Cup Men & Women』、『Dynaspheres WPA Juniors 8-Ball World Championship』の開催を発表している台湾プールは、WPA/ACBSとwnt.の狭間で揺れることなく、着実に復活の道を進んでいるようだ。

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