飯間智也、2連覇達成!
36th JAPAN OPEN FINAL PLAY BACK
2023年のJOは、首都圏での一括予選、そして決勝日までの3日間の日程での開催が再開して完全復活を遂げた。ここでは男子375名、女子86名の計461名が競い、頂点を目指す戦いのクライマックス、飯間智也が連覇を達成した男子テンボールで優勝を決めた「THE CHAMPIONSHIP RACK」を動画とともに振り返る。
●ジャパンvsフィリピン、決勝はラスボス戦!
ニューピアホールに登場した男子の顔ぶれは、JPBA9、フィリピン6、アマ1の計16名。JPBA勢同士、フィリピン勢同士、そしてJPBA vs フィリピンの戦いは朝イチからヒートアップ。その末に決勝の舞台に立ったのは、2008年の優勝者にして、ラスボスのデニス・オルコロと前年度覇者の飯間智也であった。
デニス・オルコロ
オルコロ有利の雰囲気の中、この試合は意外な展開を見せる。ファーストラックでマスワリを決めて大声援を受ける飯間に対して、ひとまず2-1と逆転したものの、第4ラック以降、これまでとは別人のように精細を欠いたプレーとなったオルコロ。ここから第7ラックまで、シュートス、ポジション、ファウルを含め7度のミスを犯してしまう。
この状況に助けられ、気持ちが楽になったという飯間が5-2からの2連続マスワリで一気にリーチ。会場のムードは連覇達成に向けて最高潮となる。しかしワールドトップスターのオルコロもこのまま不甲斐なく負ける訳にはいかないとばかりに、ここからハイペースのプレーで3点を返す。
大マクリもあるという雰囲気が会場に漂ってきた第14ラック。ここまで決まっていたオルコロのブレイクがノーイン。その後のセーフティ戦で、このゲームではなかなか隠しきれていなかった飯間のセーフティだったが、これを切り返しきれなかったオルコロが首をフリながらテーブルを後にする。
残り10球の取り切りは昨年の初制覇時と全く同じ状況。ここで飯間は同様に慎重かつ正確に、勝利へのポイントとしていた④から⑤へのポジションも最高の形で決めて、そのままゲームボールを沈め、JOの歴史に新たなページを刻んだ。