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青木知枝、緊迫のヒルヒル戦を制して初優勝

2024.09.04

36th JAPAN OPEN FINAL PLAY BACK

2023年のJOは、首都圏での一括予選、そして決勝日までの3日間の日程での開催が再開して完全復活を遂げた。ここでは男子375名、女子86名の計461名が競い、頂点を目指す戦いのクライマックス、青木知枝が初優勝を決めた「THE CHAMPIONSHIP RACK」を動画とともに振り返る。

●11年ぶり王座を狙うレジェンドからタイトル奪取!

2023年のJO、女子ナインボールは、予選日からトップ選手の脱落や力を付けた選手の初決勝会場進出等、白熱したバトルが繰り広げられ、女子ベスト8には8名のJPBA選手が名乗りを挙げた。そして、その頂上を決める戦いでは、初優勝を目指す青木知枝の前に、女王・梶谷景美が立ちふさがった。

梶谷景美

決勝戦は青木のマスワリでスタート。第2ラックはセーフティからチャンスを得た梶谷が取ってお返しのマスワリ。しかし梶谷のブレイクスクラッチから青木が取り切り、両者譲らず2-2。その後2人が、相手から得たチャンスで取り切り、青木がこの試合2度目のマスワリで4-3と抜け出す。タイムアウトを挟んだが流れは変わらず、青木の得点で5-3。

一気にたたみ掛けたい青木。次ラックもマスワリ体勢に入っていたが、⑥が逆フリになったところをリカバリーしようとしてシュートミス。この1球が命取りとなり、ここから3連取され逆転。5-6で先にリーチをかけられてしまう。

第12ラック、梶谷にとっては残り1ラックで優勝、というところで①がオープンではあるものの、シュートコースがない配置。ここで梶谷はセーフティを選択するが、まさかのスクラッチ。これを青木が取り切って6-6とした。

ラストラックへ向かった青木のブレイクは2球イン。ここから先に突破口を開いた青木だったが、⑥でシュートコースがなくなってしまう。起死回生のセーフティで短-短に分けて厳しい配置を残したが、ここでも梶谷は攻めの姿勢を崩さず、縦バンクへ。これがサイド穴前に残って万事休すかと思われたが、まだ終わらない。

続く⑦へのポジションをミスし、会場にため息が漏れる。青木も一瞬悔しそうな表情を見せたが、ほとんど時間を使うことなく構え、サイドバンクを決め、残りの⑨を沈める。青木は会場に一礼した後、最後まで攻めの姿勢を崩さなかった梶谷のもとへかけ寄り、熱い握手を交わした。

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