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梅田竜二が歴代3位となる全日本通算7勝目

2025.03.11

第82回全日本3C選手権@東京・霞が関プラザホール特設会場

梅田は同時に大会4連覇も達成

3月7日~10日(金〜月)、東京の『霞が関プラザホール特設会場』を舞台に、『第82回 全日本スリークッション選手権』が開催された。先日おこなわれた女子同様、霞が関プラザホールでの開催はこれで3年連続だ。今回のフォーマットは48名が16組に分かれて予選リーグ30点を撞き、各組上位2名がベスト32に進出。アヴェレージで再抽選をおこない、ベスト32は35点、ベスト16~決勝までが40点と、上に行けば行くほどロングゲームになる。シングルからは裏撞きなしになる。

4日間に渡る激闘が繰り広げられた『霞が関プラザホール特設会場』

予選から注目を集めたのが2年連続で九州代表として出場した北谷好宏だ。言うまでもないが、北谷はJPBAランキング5位、昨年も公式戦で2勝を挙げている国内ポケット界のトッププレイヤーだ。前回はベスト32で敗退だったが、今年はまず1勝1分けで予選グループを2位通過。

北谷好宏は自己最高の9位タイ

ベスト32では昨年の全日本アマ3C選手権で二度目の優勝を飾った下川晃義との対戦になった。下川は今でこそキャロムのアマチュアトップだが、2004年には『8ボールオープン』でプロを相手に優勝し、同年『JAPAマスターズ』にも勝ったポケットのトップアマだったのだ。今回の出場選手48名の中でも特異な経歴を持つ両者の対戦は、北谷が下川を振り切って昨年越えに成功。しかしベスト16では大会3連覇中の梅田竜二に敗れ、決勝日ベスト8の夢舞台は来年以降への持ち越しとなった。

決勝日、今年はランキングシード1位の梅田竜二から、2位の宮下崇生、3位の船木耕司、4位の竹島欧までが顔を揃える豪華なメンバーとなった。ベスト8戦、森陽一郎がアマで唯一人ここまで勝ち上がった桒原昭彦を抑えこんでベスト4一番乗り。

小野寺健容と対戦した船木は30点過ぎまで接戦が続いたものの小野寺は38点まで。昨年末の全日本プロ3C選手権で全勝優勝を飾った宮下は何故かここ霞が関での全日本には縁がない。先行する竹島を捉えきれず、竹島が勝利。高橋朋隆との対戦となった梅田は中盤まで髙橋が快調に当て続ける苦しい展開となったが、30点過ぎに梅田が逆転に成功して4連覇まであと2つとした。

3位タイ・森陽一郎

3位タイ・船木耕司

森は71回大会の3位以来、船木は78回大会優勝以来のトップ4入り。67回大会以来の2勝目へのチャンスだった森だが、21点までで梅田に屈してしまう。梅田はこれで4年連続のファイナル進出だ。大会3勝目を目指した船木も竹島を捉えきれず32点で屈し、ファイナルは2年連続となる梅田 vs 竹島に。竹島が昨年のリベンジに成功すれば、69回大会以来の2勝目となる。

決勝戦は昨年と同カードとなった

決勝序盤、先に9-4と竹島がリードを奪うが、ここから梅田が一気に12点当てて逆転に成功し、21-13でタイムアウトに入る。しかしドラマはこのまま終わらない。反撃に転じた竹島が6点、4点とランを伸ばして23-23。ここからは大接戦となり、一時は竹島が29-28とリードするも、梅田が4点当てて再逆転し、竹島の反撃も32点まで。梅田、圧巻の大会4連覇達成だ。

準優勝・竹島欧

大会アヴェレージ「1.386」は過去4年で最も高く、大会4連覇は1971~75年の小林伸明以来の快挙だ。そして2006年の初優勝からの通算7勝目は新井達雄の6勝を抜いて、小方浩也の15勝、小林伸明の13勝に続く、歴代3位の記録となった。ちなみに小林伸明の13勝は第26回から第56回までの30年間に記録されたもの。これを参考にするなら、初優勝からまだ18年の梅田の記録もこれからもっと伸びて不思議ではないということになる。梅田の記録がどこまで伸びるのか、そしてその記録を阻むライバル達の台頭があるのか、これからもキャロム界の戦いを楽しみに見守っていきたい。

大会ベスト8。後列左から小野寺、宮下、高橋、桒原アマ。前列左から3位タイ・船木、準優勝・竹島、優勝・梅田、3位タイ・森

On the hill!

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