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西本優子が2年ぶり6度目の全日本制覇

2025.03.06

第32回全日本女子3C選手権@東京・霞が関プラザホール特設会場

西本はこの優勝で世界選手権の代表権も獲得

3月4日~5日(火〜水)、東京の霞が関プラザホール特設会場を舞台に、『第32回 全日本女子スリークッション選手権』が開催された。同会場での開催はこれで3年連続。2日(日)は『第1回全日本ジュニアスリークッション選手権』が開催され、7日(金)からは男子の『第82回 全日本スリークッション選手権』が開幕するから、この一週間の霞が関はまさに「キャロムウィーク」だ。

キャロムウィークの舞台となっている『霞が関プラザホール特設会場』

16名が出場した今大会のフォーマットは予選ラウンドが4名4組16点のラウンドロビン。各組2名が4名2組20点の決勝ラウンドに進み、各組上位2名が25点の準決勝進出となる。近年の結果を振り返ってみると、コロナ禍明けの2021年以降の女子3Cは「西本優子 vs 深尾典子」の戦いの歴史と言っても過言ではない。

21年から3年連続で決勝を戦った西本と深尾が今大会でも決勝で対戦

21年以降の3年間は西本と深尾の決勝が続き、昨年こそ両者共に準決勝で敗れたものの、今年も2人が中心なのは間違いのないところ。そこに昨年初優勝を飾った宮下綾香と準優勝の井上牧子の2人を加えたあたりが優勝候補と言ったところか。

まずは初日の予選ラウンドから。B組で3戦とも相手を7点に抑えて勝ち上がったのは深尾典子。井上牧子は1勝2敗で3位となり、決勝日に進むことが出来なかった。連覇を目指すA組の宮下綾香は3連勝したものの、畠山千恵に15点、土屋純子に13点取られる苦戦となった。

C組では西本優子が竹下京子に苦杯を喫して2位通過。3名が2勝1敗で並んだが、西本を倒した竹下はアヴェレージで涙を飲む結果となった。D組では大会初出場の波形順子が3連勝。過去2回3位入賞している石井舞が残れなかった。

決勝ラウンドでは西本優子と深尾典子が同組に。初戦に勝った両者は2戦目に激突したが、22キューでドロー。この結果3戦目を待たずに2人の準決勝進出が決まってしまう。もう一つの組では宮下綾香が連敗スタート。連覇の夢が途絶えたかと思われたが、3戦目の結果で辛くも2位通過。初戦に勝って4連勝だった波形はそこから連敗で3位。2勝を挙げた西多智加が自身初の準決勝進出を果たす。組合せは西本 vs 宮下、深尾 vs 西多に。

4位・西多智加

3位・宮下綾香

西本と宮下は昨年もここで対戦して宮下が西本を23点に抑えて勝っていたのだが、二日目に入って調子を上げてきた西本がこの試合で大爆発。なんと25点ゲームを6キュー上がり! 試合時間わずか30分の完勝劇を演じてみせたのだ。この快勝の煽りを受けてしまったのか、深尾と西多の準決勝は2時間を越える大熱戦となった。そこを深尾がギリギリで凌いで決勝へ進み、「打倒西本」4度目の正直に挑むこととなった。

西本は準決勝でハイラン9点、Ave.4.167のベストゲームで決勝へ

5年間で4度目の同カードファイナル。悲願の初優勝にリーチをかけた深尾だったが、激闘直後のこの日5戦目ではさすがに力を発揮出来なかったか。対する西本は初球から5点を奪う好スタートから終始試合の主導権を握り、深尾の反撃を12点に抑えて、2年ぶり6度目となる優勝を遂げた。

準優勝・深尾典子

この優勝で西本は今年の世界選手権の代表権も獲得することとなった。また、今月末には韓国でアジア選手権が開催されるが、今回の上位4名に井上牧子を加えた5名が出場する。今後の日本女子の活躍に期待したい。準決勝の西本の秀逸なプレーを思えば、期待は膨らむばかりだ。

On the hill!
大会オフィシャルサイト:全日本スリークッション選手権大会 公式特設ページ
大会アーカイブ動画:mathilda onthehill

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