3C開幕戦は船木耕司が優勝!
31st TOKYO OPEN 3 CUSHION TOURNAMENT~オープン戦への挑戦~@世田谷・ニュー文化
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新井達雄との決勝戦に勝利した船木耕司が好スタートを切った
2月8日〜9日(土・日)、東京・奥沢の『ニュー文化』でスリークッショントーナメントの2025年開幕戦『第31回東京オープン』が行われた。事前予選のエントリーは過去最高の120名を超える盛況ぶりで、この2日間は予選を勝ち抜いた国内プロアマ52名に加え、韓国の強豪選手8名が参戦。普段見られない日韓戦はギャラリーを賑わせた。結果的にファイナルは船木耕司と新井達雄の日本人対決となったのだが、本稿ではその日韓戦に触れながらお伝えする。
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会場となった『ニュー文化』
9日(日)の決勝日の時点で韓国選手8名中6名がベスト32に進出。朝一の第1回転では、女子全日本選手権者で昨年世界選手権準優勝の西本優子と、弱冠20歳の期待株、ソン・ジュンヒョクが対戦し、終盤まで互いに引かない競り合いからジュンヒョクが6点ランで1モアとし、残り1点を決めて勝利(30−26)。
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ソン・ジュンヒョクはベスト4まで勝ち上がった
今大会本命の1人とされていたUMBワールドランキング4位(2025年2月時点)のキム・ジュンテだったが、アマチュアの亀山高明に敗れて初戦で姿を消すことに。亀山にとっては世界トップランカーを破る嬉しい大金星となった。
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亀山高明アマは5位入賞
ベスト16、船木耕司がキム・ジュヨンを30−15で圧倒し、今年プロ入りでデビュー戦の加藤一寛はパク・スヨンとの接戦(30−26)を制す。加藤はデビュー戦でプロとしての初表彰台をゲットだ。ソン・ジュンヒョクは今大会ベストゲーム(15イニング)とベストラン(11点)を叩き出して米山聡に勝利し、ナム・ドヨルは船木翔太の追撃を振り切って勝利した。
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加藤一寛はデビュー戦でベスト8
これで日本選手6名、韓国2名のベスト8。そしてこの2名がそのまま勝ち上がり、日本vs韓国の準決勝に。カードは新井vs ソン・ジュンヒョク、船木vs ナム・ドヨル。ここまでハイアベレージを記録していたソン・ジュンヒョクだったが、ポジショニング巧者の新井の前ではランは伸びず。終始新井がリードを保って勝利した(30−18)。
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5位タイ・森陽一郎
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5位タイ・忠海昌久アマ
一方、船木の試合は息子・船木翔太を破った相手との対戦で、先制される展開も同じ。しかし、息子にお手本を見せるかの如く追い上げ、最後は29−29のワンモア同士から執念の勝利を掴んだ。
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3位タイ・ナム・ドヨル
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準優勝・新井達雄
ともに韓国勢を下した船木vs新井のファイナル。序盤から終盤にかけて両者譲らず拮抗したが、27-25で先にスリーモアとした船木がゲームボールを撞いて開幕優勝を飾った。意外かもしれないが、船木の昨シーズンの優勝は、東北の選手のみが出場する『東北選手権』のみ。2025シーズンはこの開幕優勝で弾みを付けたいところだ。
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船木のランキング対象公式戦優勝は約8ヵ月ぶり
また、「日韓戦」という視点で見れば今回は日本勢に軍配が上がったが、国際戦での戦績や20歳のソン・ジュンヒョクのような若手が続々と輩出されている点では、まだまだスリークッション大国・韓国には及ばない部分も多いだろう。更なる日本キャロムの発展のためにも、2025年は新戦力の台頭にも注目していきたい。
大会結果:JPBFオフィシャルサイト
大会アーカイブ動画:mathilda onthehill