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レッスンの現場から〜平林英里子プロ編〜

2024.07.11

未来あるキッズに「ビリヤードは楽しい」を伝える

日本プロポケットビリヤード連盟』(JPBA)のプロとしての長年に渡る活動の中((※6月末にJPBAを退会)で、ビリヤードの普及活動をメインテーマの1つとしてきた平林英里子プロは、「Web CUE’S推薦レッスン動画!」でも紹介している通り、『ビリヤードカフェNORA』を拠点にして、悩めるアマチュアプレイヤーへのレッスンも積極的に行っている。

その中でも平林プロが現在力を入れているのが未来あるキッズ達へのレッスン。自身もママプロとしてお子さん達とビリヤードをプレーする他、『公益社団法人日本ビリヤード協会』(NBA)内の普及推進委員会が主催するキッズとその保護者を対象としたイベント『親子で! キッズビリヤード』でも、これまで数多くのキッズ達に「楽しいビリヤード」を指導してきた。

ここでは、そんな平林プロが定期的に指導しているナギサさんのレッスンの現場にお邪魔して、その様子を見学させていただき、平林プロ、そしてナギサさんのお父様にもお話を伺ってみた。

●自然な球の動きでシュート練習

小学校1年生の頃から定期的にレッスンを受講しているナギサさんは現在小学4年生。この日のレッスンは、午前11時から12時までの1時間で、10分ほど前にお父様とともにNORAに到着したナギサさんが準備を終えると指導がスタート。その間お父様は娘の様子を見ながら隣のテーブルで1人練習。

看板猫も見守る中でレッスン開始

まずは手球をフットスポットに置いてバンキングの要領で短クッションに向かって真っ直ぐ撞いて、その手球が真っ直ぐに帰ってくるかをチェック。これをウォーミングアップとして数回行って、今日のメニューに入っていく。

平林先生が配置をセットしてナギサさんが10回成功するまでシュート。その間ナギサさんの立ち位置や腕の動きを見ながら、先生が具体的なアドバイスを送りつつ、10球入れ終えると次の配置をセットする。簡単な配置から始めて、少し遠目や薄めの球まで、1回の休憩を挟んでひたすらこれを繰り返す。

この日はひたすらシュート練

すでに基本的なシュート力が養われているナギサさんは、ミスした際には先生のアドバイスをしっかりと次のショットに活かしつつ、時折隣で見ていたお父様も思わず頷くナイスショットも見せる。

ナギサさんのショットを1球1球しっかりとチェック

1時間のレッスンで、様々な配置を100球撞いて、先生と挨拶してこの日のレッスンは終了。とにかくたくさん撞いたナギサさん、軽く食事を取った後は、疲れた様子も見せず、お父様と一緒にすっかり仕上がった感じでペアボウラードを楽しそうにプレーするのだった。

●平林先生に聞いてみた

―― 今日はシュートの練習だったようですね。
H:はい、シュート自体もそうですが、いろんな配置での自然なボールの動きも同時に覚えていく感じです。

―― 平林プロは、キッズレッスンに力を入れていると伺っています。
H:未来を育てるという思いが大きいですね。私にも子供がいるので扱いに慣れているというところもあります。

―― キッズレッスンを始めたのはいつ頃ですか?
H:2015年にスタートした『親子で! キッズビリヤード』に参加させていただいたのがきっかけです。

―― これまでかなりのキッズ達を教えているのですか?
H:数はそれほど多くはないと思いますが、教えたキッズ達のビリヤード歴はだいぶ長くなりました。皆さん長く続けてくれているので、うれしいですし、私自身も楽しくやれています。やっぱり皆さんが楽しそうにやっているのが一番いいかなと思います。

―― キッズレッスンで気を付けていることはありますか?
H:やはり本当に楽しくやってもらいたいので、「こうしちゃダメだよ」という言い方はせずに、「こうした方がいいよ」という言い方をなるべくするようにしています。否定ではなく、肯定的に伸ばしてあげようと思っています。

―― 大人を教えるのと、キッズ達を教えるのでは、技術的な指導も変わってきますか?
H:はい。私はキッズ達にフォーム教えたことがありません。子どもは体がこれから成長していくので、それに合わせてフォームも勝手に変わってしまうので、フォームではなく、ボールの動きを中心に教えるようにしています。ある程度中学生ぐらいになって体が大きくなりきったら、そこでフォームを教えてもいいかなと思っています。

―― それまでは自由に自分の撞きやすい感じでプレーするよう任せているんですね。
H:はい、そうです。個人個人の体格や自然な動きに逆らったことはあまりしないようにしています。

―― 現在、キッズレッスンは定期的に行っているのですか?
H:はい、ナギサさんのように、ここで受けている子もいるし、親子で! キッズビリヤードの講師に行ってそこから教えてほしいという子もいます。今は定期的なレッスンと不定期の両方を行っています。

―― 平林プロは、キッズレッスンもそうですが、ビリヤードの普及活動にも熱心に取り組まれていますね。その思いは強いですか?
H:もちろんです。こんな楽しい競技をもっと多くの人に知ってもらいたいという思いが一番強いですね。ビリヤードは、初心者の方でも楽しめるスポーツなので、ぜひ一度レッスンを受けてみてほしいですね。基礎を学ぶことで、より楽しめるようになると思います。

●ナギサさんパパに聞いてみた

――娘さんは今小学校4年生とのことですがいつからレッスンを受けているのですか?
P:小学1年生の時からお願いしています。

――娘さんは、それ以前からビリヤードを経験したことはあったんでしょうか?
P:はい、初めてやったのは幼稚園の年長の夏休みです。

――初めてのビリヤード、娘さんは喜んでくれましたか?
P:喜んでくれました。私がYouTubeでビリヤードを見ていたことを知っていて、自分もやってみたいと思っていたようです。冬休み前に子供用のキューを買ってあげたらすごく喜んだし、そのまま一緒に遊んだんです。

――その後、2人でビリヤードをするようになって、レッスンを受けようと思ったのはなぜですか?
P:私自身、娘にどうやって教えたらいいかわからなかったんです。体格も違うし、例えば下回転とか言っても多分わからないだろうからどうしようと思ったんです。その時に平林プロが子供のレッスンに力を入れているのを知ったので、先生に任せようと思いました。

――今はどのくらいのペースでレッスンを受けていますか?
P:レッスンは月に2回を目標にしていますが、友達と遊んだり、年間の行事があったり、風邪を引いたりして、なかなか思うようにはいきませんね。それでも、少なくとも月1回は来て、できれば月2回やりたいと思っています。

――レッスン以外でも、娘さんと一緒にビリヤード場で練習したりはしていますか?
P:はい、できればやりたいと思っていて、本当は毎週1回がいいのですが、なかなかそれができないのが現状ですが、今は月3回くらいは一緒に撞いてます。

――娘さんは、レッスンを喜んで受けていますか?
P:嫌ではないと思います(笑)。楽しんでくれていたら嬉しいです。

――1年生から3年間、平林プロのレッスンを受けてみて、いかがですか?
P:子供なので、例えば届かないところがかなりあるのですが、そこも理解して教えてくれるのですごくいいと思いますし。レベルに合わせるのはもちろん、子供のペースにも合わせて教えてくれるのもいいですね。

――これからもずっと続けて、ゆくゆくは娘さんと大人になってもビリヤードを楽しめるといいですね。
P:もちろんです。「年とっても一緒に遊んでくれよ」みたいな感じです(笑)。

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